(修正:H13.6.25)

課題番号 909 (京大0213からの分離・継続)

(1) 実施機関名  名古屋大学大学院理学研究科

(2) 新建議の項目 3. 地殻活動シミュレーション手法と観測技術の開発 (2) 観測技術

 (a) 課題名 「海底地殻変動測定器の開発」

 (b) 関連する建議の項目: ㈽-1-(2)-イ,㈽-1-(2)-ウ、㈽-3-(2)-ウ

 

 (c)平成13年度の到達目標

平成12年に安藤が名大に移籍し、研究グループを立ち上げ,志摩沖や三河湾,駿河湾においてGPSや海底音響測距の実験を実施した。本研究では,海底に設置した固定局の位置をGPS測位と音響測距の手法を用いて決定するものであるが,昨年度は水平位置の決定精度が5cmに達成した。現状ではKinematic GPSの精度の向上がさらに必要とされ、それらに向けて海外や他研究機関と共同で研究を実施している。複数海底固定局との同時測距を可能とするとともに、長期の試験観測(数ヵ月〜数年)を開始する。さらに駿河湾内では,海底—海底固定底間の測距も実施し,これらの手法の有効性を実験的に検証する.本実験に用いる調査船は,水産高校,高専,県水産試験場などの他機関所有のものであり,これらの機関の協力の基で研究のが進められる.

 

(d) 平成13年度の実施計画概要

 Kinematic GPSによる調査船の位置決定精度向上のため,解析ソフトの検討および実験を種々の条件のもとに行う。同時に、実用化にむけた問題点を洗い出すために、多数点の同時測距を可能とするとともに、長期の試験観測(数ヵ月〜数年)を継続させる。また水深3000m以上の海域での長期観測に向けた基礎実験を行う。
 

(e) 5ヶ年の到達目標に対する平成13年度の計画の位置づけ

 海底地殻変動観測網の本格的な実用化にむけた5カ年の研究計画のなかで、長期安定高精度観測をシステマティックに行うことをめざす.このためにさらに長期安定観測のため観測機器の高度化を行う.平成13年度には,フィリピン海プレートのカップリングの状態等や変動の大きい海底地殻変動(マグマ貫入等)を検出できることをめざす.少なくとも2年程度の継続的観測の実現を目指している。

 

(f) この計画の実施担当連絡者

氏名: 安藤雅孝

電話:052-789-5390 / Fax: 052-789-3047

e-mail: ando@seis.nagoya-u.ac.jp