(1)課題番号   0123

 

(2)実施機関名   東京大学地震研究所、高知大学理学部、北海道大学理学部、大阪教育大学、立命館大学

      京都大学防災研究所から大学院生が参加する

 

(3)課題名    先史・歴史津波の研究

 

(4)対応する新建議の項目 2(1)ウ

 

(7)平成12年度までの研究成果と13年度計画の概要

  平成12年度までに浜名湖口部、北半部の湖底のピストンコア採集調査を実施し、江戸時代の安政東海地震(1854)、宝永地震(1707)、明応地震(1498)の3度の歴史津波の痕跡と、3800年ほど前の大きな津波痕跡を得た。明応地震津波のような大規模な津波が起きると、せっかく積もった堆積物が大幅に湖底から吹き払われ、地層の欠失が起きることが判明した。浜名湖中部での超音波探査により、明応津波以前の東海地震によるものと思われる津波堆積物とおぼしき複数の反射層が新たに見つかった。

 三重県尾鷲市の大池など紀伊半島の4個の小潟湖の湖底ピストンコア採取調査を行い、すくなくとも5回の歴史・先史津波痕跡を得た。

 北海道広尾海岸では数度に及ぶ大きな津波痕跡が検出され、大ざっぱに400年程度の再帰性が認められた。噴火湾で1640年寛永北海道駒ヶ岳噴火にともなう津波痕跡が数カ所で検出された。

 知多半島先端部で約5000年前の津波痕跡地層が検証された。

 平成13年は、引き続き、紀伊半島の潟湖の湖底ピストンコア採取調査、および北海道海岸十勝、釧路、根室海岸での歴史・先史津波痕跡調査を継続する。

 

(8)平成14年度の実施計画概要(予算・人員規模を含む)

   東海地震や南海地震大地震はいつも同じ規模のものが起きているわけではない。昭和南海地震は比較的小規模であったことは指摘されているが、宝永地震(1707)は非常に大きな南海地震であったことが史料的に知られている。このように、約100年周期に起きる巨大地震の中に何度かに1度は「超大型」がまじるのである。その「超」再帰性については歴史記録でも及ばない長い時間スケールで起きる事例であるが、先史時代わたる津波痕跡調査は、この点を解明してくれるであろう。このため、

 (a)浜名湖中部湖底に超音波映像として見つかった先史津波のピストンコア採集

 (b)北海道海岸の崖上堆積物の調査

 (c)紀伊半島・四国地方の小潟湖底のピストンコア採取

 (d)知多半島先端部などに見られる、先史津波堆積層の追跡

を引き続き実施する。

   参加人員は、約10名。

 

(9)5カ年計画の到達目標に対する平成14年度の位置づけ

 海溝型巨大地震の再帰性を、ジグソーパズルを1枚ずつ確定するように検証する作業である。

 

10)この計画の実施担当連絡者

  氏名:都司嘉宣

  電話:03-5841-5724

  Fax:03-5689-7265

  e-mail」:tsuji@eri.u-tokyo.ac.jp