(1)課題番号 0312

 

(2)実施機関名・部局名:北海道大学大学院理学研究科附属地震火山研究観測センター

 

(3)実施課題名:北海道内の活断層における前駆現象発現機構の総合的観測

 

(4)対応する新建議の項目  1.(3)

 

(5) 「3.具体的な課題提案の背景」の項目

(3)内陸活断層周辺における不均質な応力・歪場の成因

(3)−1.個々の断層への応力蓄積過程の解明

(3)−2.内陸の歪州中退の変形様式

(3)−3.応力の時間変化

 

 

(6)関連する「建議」の項目    1.(2)、ウ、エ 、1(3)ア、イ

 

(7) 平成12年度までの研究成果と13年度計画の概要

平成13年度新規事業のため,12年度までの研究成果はない.13年度は,増毛東縁断層地域の5観測点において観測機器の設置作業を行う.12年度までに置いては、平成10年度設置の札幌市500m地震・地殻変動観測井3本による札幌市域の活動についてのモニタリングは行ってきている.さらに、12年度北大構内に、750mの地震観測井を掘削した.これらを含めた、増毛東縁断層−石狩平野東縁断層帯の前駆現象発現機構の総合的観測網に展開しようとするものである.

 

(8) 平成14年度の実施計画概要

増毛東縁断層−石狩平野東縁断層は北海道では最も顕著な活断層であり、石狩河口地震や北竜地震等周辺では、歴史時代から最近まで大きな地震が起こったことがある。平成14年度は,札幌市など大都市圏に隣接している石狩東縁断層において活断層総合モニタリングシステム(地殻ひずみ、GPS観測、微小地震観測、地下水位観測、比抵抗構造変化観測装置からなる)を、断層に沿う5地点において行い、活断層上の地震の起きる場所と他の場所との各観測データの変化の違いを調べ、活断層上の応力蓄積過程の違い、前駆現象発現の特徴を研究する。有意義な設置場所を調べるために、反射法地震探査、時間領域電磁探査を活断層上で実施する。人員規模は5名.

 

(9) 5ヵ年の到達目標に対する平成14年度の計画の位置付け

増毛縁東断層に連なる、当別断層、石狩平野東縁断層においても同様のモニタリング地点を順次設ける。また、設置場所を決める構造探査も行う。これにより、特に大都市札幌に大地震を引き起こす可能性のある一連の活断層帯での、広域的かつ局所的な応力蓄積過程のモニタリングが可能になり、また前駆現象の発現機構の研究にも役に立つ可能性があり、内陸直下型地震の予知をめざす。

 

(g) この課題の実施担当連絡者

茂木 透     電話011-706-2642、FAX011-746-7404

e-mail: tmogi@eos.hokudai.ac.jp