(1) 課題番号:1010
(2) 実施機関名:鳥取大学工学部
(3) 実施課題名:鳥取県西部地震の震源断層最上部の解明
(4) 対応する新建議の項目:
「地震予知のための新たな観測研究計画の推進について」:1.(2)、ウ
(5)「3.具体的な課題提案の背景」の項目:
(2) 陸活断層周辺における不均質な応力・歪場の成因
(6) 関連する建議の項目: 1.(2)、ウ
(7) 平成12年度までの研究成果と13年度計画の概要:
なし
(8) 平成14年度の実施計画概要
鳥取県西部地震(平成12年10月6日、M7.3)は、地表面に活断層が認められない地域で、かつ歪速度の顕著な異常も認められていない。震源断層と同じと推定される地下断層で11年前からM5クラスの中地震が発生して、前駆的な現象と考えられている。本震の地震断層が地表面に明瞭に現れていないことから、震源断層の最上部の形状を解明することは今後の地震予知計画で重要な課題である。震源断層直上で、沿った走行と直交する走行で探査・観測を実施して震源断層の最上部形状を明らかにする。常時微動のアレイ観測を実施し、断層直上の構造を地表面から解析する。稠密な重力探査(約50m間隔)を実施し、断層面を含む密度構造を明らかにする。震源断層直上で、稠密な電磁気観測を実施し、地表面から震源断層上部までの比抵抗構造を解明する。以上、3つの物性値の鉛直分布、水平分布と余震活動分布から震源断層の最上部形状を明らかにし、震源断層形成過程の終焉部を解析する。
(9) 5カ年の達成目標に対する平成14年度の計画の位置付け:
西日本は、地表面の活断層が明瞭に現れている地域ではない。しかし、M7クラスの大地震が発生し、震度6以上を記録する地域が出現し、被害は発生している。地下での地震発生可能地域は多く認められる。鳥取地震もM7.2であるが、地震断層は約10kmほどである。鳥取県西部地震について、震源断層の最上部形状を解明することで、東北日本と異なる地表面活断層と伏在断層の関連を明らかにする。
(10) この課題の実施担当連絡者(氏名、電話、FAX, e-mail):
氏名:西田良平,
電話:0857-31-5641,
FAX:0857-31-5635,
e-mail:nishidar@cv.tottori-u.ac.jp