（１） 課題番号：0313

（２） 実施機関名：北海道大学大学院理学研究科附属地震火山研究観測センター

（３） 実施課題名：スマトラ断層モニタリング

（４） 対応する新建議の項目

　　４．（４）国際協力の推進

（５）「３．具体的な課題提案の背景」の項目

（３）内陸活断層周辺における不均質な応力・歪場の成因

（３）１．個々の断層への応力蓄積過程の解明

（３）２．内陸の歪州中退の変形様式

（３）３．応力の時間変化

（６）　関連する「建議」の項目．（２）、ウ、エ　、１（３）ア、イ

（７） 平成1４年度までの研究成果の概要

10年度からスマトラ断層上のリワ地域において，地電位変動観測を５地点で実施している．また，地表付近断層の構造を調べる電気探査や断層周辺の構造を調べるＡＭＴ探査を実施した．スマトラ断層上のリワ地域の５地点において地電位変動観測を行っている．これまでも大きな地震に対してコサイスミックな地電位変動は観測されているが，現状のデータを直視するだけの段階では，明瞭な地震前の変動は観測されていない．14年度も観測が継続されている。

（８） 平成15年度実施計画の概要

地電位変動観測引き続き観測を続ける．特定の周波数について異常がないかどうかデータの解析を続ける．本年度は５ヵ年計画の区切りとして，地電位変化データの整理を中心に進める，特に地下構造の特徴と地電位変化の特徴との関連について注目する．同時に、地震計やＧＰＳ観測地点を設置し，活断層上の地震の起きている場所と他の場所との各観測データの変化の違いを調べ，前駆現象発現の特徴を研究できる体制を確立したい．インドネシア・スマトラ断層において活断層上の地震発生地域のリアルタイム構造変化観測システムを構築する．

（９）5ヵ年の到達目標に対する平成15年度の計画の位置づけ

本計画の目標は，地電位変動観測，地震観測，ＧＰＳ観測等により，活断層の動きを総合的に捉え，大地震を引き起こす可能性のある活断層での前兆的な動きのモニタリングの可能性を調べることにある．最終年度として，この５年間の観測データの処理を行い，周囲の地震活動とＧＰＳや地電位変動の特徴との関係を調べ，今後の観測体制の検討を図る．

（１０）この課題の実施担当連絡者

茂木　透 電話011-706-2642、FAX011-746-7404 e-mail: tmogi@eos.hokudai.ac.jp