地震予知研究協議会企画部準備委員会 (第1回) 議事録


日時:1999年5月27日 (木) 14:00〜17:00

場所:東京大学地震研究所 第3会議室

出席者:平田 直 (委員長)、本谷 義信、松澤 暢、岩崎 貴哉、加藤 照之、菊地 正幸、
      山岡 耕春、梅田 康弘 (以上委員)、鈴木 貞臣 (清水 洋委員代理)、
      浜野 洋三 (地震予知研究協議会議長; オブザーバー)

議事:

1. 経過説明

菊地委員より、企画部準備委員会設立に至る経緯の説明があり、それに対する質疑応答があった。


2. 準備委員会の成立条件

準備委員会は、企画部の当初予定人数よりも多数のメンバーで構成されているが、迅速に作業が進むよう、準備委員会の成立条件を考慮してほしい旨の申し入れが浜野協議会議長よりなされた。これを受けた議論の結果、準備委員会の成立条件としては、平田委員長と、委員長以外の地震研委員2名以上、地方大学委員2名以上が参加していることとするという合意がなされた。


3. 計画推進部会の立ち上げ


平田委員長より、早急に計画推進部会を立ちあげる必要がある旨の説明があった。計画推進部は、


.「定常的な広域地殻活動」研究部会

.「準備過程における地殻活動」研究部会

.「直前過程における地殻活動」研究部会

.「震源過程と強震動」研究部会

.「地殻活動監視システム」研究部会

.「地殻活動シミュレーション」研究部会

.「観測技術開発」研究部会

7つの研究部会からなり、その他、必要に応じて別の研究部会を作れることが、協議会で合意されている。議論は多岐にわたったが、主として、部会間の研究テーマをどこで切りわけるか、研究部会をどのように立ちあげるか、という議論が行なわれた。



研究部会の切りわけが特に難しいのは、イとロであるが、「地殻構造、広域、長期」といったキーワードでくくれる研究テーマをイに、「時空のゆらぎ、地殻下部流動、カップリングの時間変化」といったキーワードでくくれるテーマをロにすることで合意がなされた。また、ホについては、大学としては主として「データ流通」の問題について計画を立てることとした。


各研究部会の立ち上げについては、それぞれの部会にふさわしいと考えられる、3〜6名の研究者をキーパーソンとして、それぞれについてリストアップし、その中で部会長の候補者を決定した。ただし、これらは研究部会を立ち上げるための暫定処置であり、研究部会が立ちあがり、活動が軌道に乗った時点で、部会員の交替・増員や部会長の正式選出については、各部会に一任することとした。




4. 今後の予定

 

これから1月は計画推進部会を立ち上げることを最優先とし、あわせて、各研究部会毎に、平成11年度の各大学の計画をとりまとめてもらい、A4用紙1枚程度の計画書と各研究部会のメンバーリストを作成してもらうこととした。

 

次回の企画部準備委員会は、6月30日に地震研究所で行ない、そこでは、各研究部会の計画書の内容について議論し、平成11年度の計画について総合的に取りまとめることとした。

 

 

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議事録の補足 (冗長なため、ニューズレターには出さない)

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1) 菊地委員による経過説明

 

a) 前置き

 

協議会の方針としては、企画部会長以外は協議会のメンバーとダブらないという合意があるので、本来は菊地委員は企画部会には参加できない。ただし、これまで検討 WG の長として行動してきたので、引き継ぎの関係上、準備委員会には参加することとなった。

 

b) これまでの経緯

 

1995年: 神戸の地震を契機として、組織の見直しが進められ、「大学等における地震予知推進体制検討WG」が設置された。

 

1995年6月:上記の WG からの提案 (いわゆる「平提案」) が提出されて、その中では協力な headquarters 制の導入がうたわれた。

 

1998年1月:協議会議長による「平澤メモ」が提出された。この中では、各地域センターは拠点機関として位置づけられ、地震研究所に設置される「地震予知研究開発推進センター」を中心とすることとされた。

 

1998年12月:「大学における今後の地震予知研究の推進体制について (改訂案)」が提出された。これが、現在の改革案の原案となる。

 

1999年3月:協議会規程の改正が行なわれた。

 

1999年5月:新しい体制に基づいた協議会規則 (案) が教授会で承認された。

                  これは9月の評議員会にはかられるため、新しい体制が正式にスタートするのは10月以降となる。これでは遅すぎるので、規則に盛りこまれた企画部がスタートする前に企画準備委員会を発足させ、行動を開始することとなった。

 

 

2) 企画部準備委員会の位置づけ

 

・次回の協議会は8月に開かれるので、この準備委員会での決定事項を、協議会で承認を得る時間的余裕はなく、またその必要もない。

 

・今後、企画部で何を行なうかも、細かいことについては、この企画準備委員会で議論しなければならない。

 

・協議会の規程や規則については、細かいことは記述されておらず、それについては内規という形で、検討WG での議論を経て、決定されることとなる。

 

・計画推進部会は、各テーマについて計画を立案するのが仕事であり、企画部は、それらを取りまとめ、実質的に概算要求を作る作業を行なうことになる。たとえばテストフィールドの設定やマスタープランの作成を行なうことになる。

 

・平成11年度については、すでにスタートしているので、企画部の仕事としては、実行面における調整となる。

 

・地震研究所のサポートとしては、

i)  部屋を確保。

ii) 非常勤職員1名を配置。

iii)企画部およびその準備委員会の旅費については基本的に震研から出す。計画推進部会については、基盤大学以外の人の分の旅費は出る予定。ただし、総額は決まっているので、無くなれば企画部でも旅費は各大学の負担となる。

 

注意:配布資料のうち、企画部流動的教官の公募に関する記述については確定していないので部外秘とすること。

 


3) 連絡体制

 

準備委員会の成立条件と合わせ、下記の連絡体制も合意された。

 

・委員のペアを決め、誰かが欠席した場合には、ペアの相手が責任を持って、欠席者に対して綿密な連絡をとることとする。ペアとしては、

 

本谷-松澤

岩崎-菊地

加藤-山岡

梅田-清水

 

という組みあわせとする。

 

・ペアの二人が同時に欠席した場合に連絡する委員を誰にするかは、その都度決定する。

 

 

4) 計画推進部会の部会長 (○候補) とキーパーソン (候補) (注)

 

イ:「定常的な..」○長谷川、島崎、笠原 (順)、岩崎、清水、伊藤 (潔)

ロ:「準備...」○松澤、笠原 (稔)、梅田

ハ:「直前...」○吉田 (真)、大久保 (修)、長尾、吉岡 (直)

ニ:「震源...」○菊地、武尾、モリ、泉谷、梅田

ホ:「...監視...」○鷹野、卜部、渡辺 (邦)、本蔵

ヘ:「...シミュレーション...」○松浦、橋本、平原、堀 (宗)

ト:「観測...:○山岡、石井、金沢

 

注:

・ロについては、その後、梅田・松澤両委員の話しあいにより、梅田委員が部会長となった。

 

・企画部が正式に発足した時点で、企画部員が研究部会長と兼務することは止めることとする。現在の研究部会長は、暫定的な部会長と位置づける。

 

5) 計画推進部会に対する企画部準備委員会の担当者 (注)

 

イ:「定常的な..」岩崎

ロ:「準備...」松澤

ハ:「直前...」岩崎

ニ:「震源...」菊地

ホ:「...監視...」菊地

ヘ:「...シミュレーション...」平田

ト:「観測...」山岡

 

注:その後、平田委員長より、担当者が片よっているので、再編成したい旨の連絡あり。