地震予知研究協議会企画部準備会(第4回)議事録
日時:平成11年9月30日(木)13:30〜18:00
場所:東京大学地震研究所 第3会議室
出席者:平田 直(委員長)、本谷 義信、松澤 暢、岩崎 貴哉、菊地 正幸、
山岡 耕春、梅田 康弘、清水 洋(以上委員)、大形 尚子(事務局)
欠席者:加藤 照之
1.報告
(1)地震予知研究協議会の体制について(菊地委員)
・9月22日付けで「東京大学地震研究所地震予知研究協議会規則」が制定され、正式な組織になったことが報告された。この規則の施行は、平成12年4月1日。
・企画部の流動的ポストについての考え方を企画部準備会でも議論してほしいとの意見が地震予知研究協議会のワーキンググループであった。
(2)—1 トルコ地震(8月17日)への取り組みについて(平田委員長)
・科学研究費(突発災害)申請するための情報を関係者にメーリングリストを使って流した。以下のような経過であった。
・[kikakuHQ:106]に、東工大の本蔵さんたちがトルコでの調査を計画していることが流れた(8/17)
・[kikakuHQ:115](8月19日)に、以下の内容を流す。地震学会協議員会のMLにも同じ内容を流す。
+本蔵さんたちの出国は金曜日(20日)の予定
+突発災害の研究班は防災研の佐々さんが窓口になっている。[kikakuHQ:108]参照
現在調整中なので、希望者は、入倉さんか佐々さんに連絡する
+現時点では、文部省の調査団の組織は未定
・[kikakuHQ:126]に地震調査研究推進本部からの、「地震調査研究推進本部担当官殿トルコの地震に関する緊急研究課題募集について」の情報が流れる。企画部が窓口になる。転載自由でMLに流す。
企画部は、情報の収集と整理を行ったが、必ずしも具体的な行動は行わなかった。
(2)—2 台湾地震(9月21日)への取り組みについて
・[kikakuHQ:148](9/22), 地震学会評議員MLに、トルコ地震同様に、調査計画の提案を流した。
・さらに、新しく作った、yoti−tantoメーリングリストに「台湾地震調査の突発災害調査」申請のための、提案を企画部準備室でまとめていると流した。これらの情報は、転送自由とした。
企画部で計画の調整をある程度行い,理系(地震学会関連)の希望者から、最終的には以下の4名を推薦した。科研費の代表は、家村浩和京都大学大学院工学研究科教授。科研のメンバーは、15名。大槻慶四郎(東北大)・平田直(東大地震研)・川瀬博(九州大)・岩田知孝(京大防災研)
トルコ地震、台湾地震の経験で、科学研究費(突発災害調査)での調査団の派遣費には、あらかじめ準備を行う必要性がある。経費的にも、いろいろな財源を確保しておく必要性がある。また、海外での調査のためには、日常的に、どこの大学(機関)、個人がどこの国とつながりが強いか知っておく必要もある、等が分かった。これらを、今後の検討事項とする。
(3)「天文台の事業」について(平田委員長、松澤委員)
・平成11年度の地震予知事業について、従来天文台の実施してきた江刺地球潮汐観測施設の地殻変動観測を、地震予知研究に有効に活用し、他の地震予知関連施設で得られた観測データと合わせて利用する。
・10年度まで、天文台に措置されてきた事業費を上記の目的のために使う。
・この経費は、共同研究の原資としても使う。
2.議題
(1)平成12年度計画の取りまとめについて
(2)平成13年度概算要求について
平成12年度の計画と平成13年度概算要求事項の検討を、平行して企画部が行う。その方法として、
・平成11年度実施計画の取りまとめと同様に、協議会関連機関(事業費配分機関)に10月中に平成12年度、13年度実施計画アンケートを取る。
・そのアンケート結果により、各機関が何をやりたいかを把握し、新建議の項目ごとに分けて該当する計画推進部会に受け渡し、各推進部会内で議論する。
・その他の機関からも受け付けるために計画推進部会(世話役・メンバー)をニュースレター(11月10日)に公開する。
・その他機関は直接推進部会にコンタクトをとってもらい、受けた推進部会から企画部に推薦する。その事業費は地震研の中の事業費から配分する。この財源としては、たとえば、天文台関係の経費等を当てる。
<今後の予定>
10月始め:各機関長にアンケートを取る。ニュースレターを発行する前なので公開予定の文書もアンケートに添付する。
11月25日:平成12年度、13年度計画アンケート締め切り
12月:概算要求、まとめ
平成12年1月7日:地震予知協議会開催
(3)平成11年度実行計画について
各推進部会でまとめたニュースレター文案について
*定常広域(岩崎)
最重点にやるべきものをあげている。
*準備過程(松澤)
・三陸沖周辺等、中部山岳地帯周辺等・・・と言う言い方で地域をぼかす表現をした。
・断層を比較することが重要ではないかと考える。地質学では行われていることだが、地球物理学研究と言う立場で断層比較研究を推進する必要がある。
・文書訂正(冒頭)
(誤)平成11年度からの5ヵ年計画においては・・・
(正)5ヶ年計画の最初の年度である平成11年度においては・・・
*直前過程(本谷)
順位をつけるのは難しい。
伊豆を前面に出したか題名をつけてやる必要があり、またやりたいと思っている。
*強震動(菊地)
未提出
*地殻活動監視システム(清水)
研究課題ではないけれどもデータ流通に関する検討も計画に含めた。
いままで行われていない分野を大学でやる。基盤データ以外も含めたデータ流通に付いて検討する。
「(1)東海及びその周辺地域における地下水観測研究」のタイトルは新建議にあわせて書き直す予定である。
*地殻活動シミュレーション(平田)
建議の中で言われているような地殻活動シミュレーションの目的が前半であり、全体として何をやるかが書いてある。
平成11年度にやることは、「断層間の相互作用を考慮した地震発生サイクルのモデル化、・大規模の地殻変動データの解析・同化に関する研究」である。
「1990年代における地震発生物理学の・・・」のパラグラフを中心に書き直す予定。(前書きのみとなる)
*観測技術(山岡)
比較的少人数のメンバーで競い合って開発を行っている状態であることにより、観測技術開発の成果を評価する。
1、海底、2、精密、3、ボアホールの3点。
<ニュースレターの文章>
・ 前書き(デス・マス調)と項目(アル調)で構成
・ 機関名はいれない。
・ 分量:現在の2割減(4分の3)を目安
定常・準備1000字、他800字程度。全体の前書き1000字。
・ 地震予知協議会構成図(企画部、計画推進部会の位置)を入れる。
(4)その他
・ 企画部新メンバーについて話し合い。
・ 平成12,13年度アンケート原案作成する。その際、経費の書き方が分かるようにもう少し詳しくする。アンケート結果は計画推進部会が議論しまとめ、企画部で再度議論をする。
次回企画部(第5回)予定:12月8日(水)