平成15年度第1回地震予知研究協議会議事概要
日時：平成15年7月22日(火) 13:30〜18:30
場所：地震研第2会議室
出席者：
東京大学地震研究所長 教授 山下輝夫
東京大学地震研究所地震予知研究推進センター長 教授 加藤照之
東京大学地震研究所地殻変動観測センター長 教授 金沢敏彦
東京大学地震研究所 地震予知研究協議会企画部長 教授 平田 直
北海道大学大学院理学研究科附属地震火山研究観測センター長 教授 岡田 弘
東北大学大学院理学研究科附属地震・噴火予知研究観測センター長 教授 長谷川昭
東京大学大学院理学系研究科附属地殻化学実験施設長 教授 長尾敬介
名古屋大学大学院理学研究科附属地震火山観測研究センター長 教授 藤井直之
京都大学防災研究所附属地震予知研究センター長 教授 梅田康弘
九州大学大学院理学研究院附属地震火山観測研究センター長 教授 鈴木貞臣
高知大学理学部附属高知地震観測所長 助教授 木村昌三
弘前大学理工学部附属地震火山観測所長 教授 田中和夫
鹿児島大学理学部附属南西島弧地震火山観測所長 教授 角田寿喜
秋田大学工学資源学部 教授 西谷忠師
鳥取大学工学部 助教授 塩崎一郎（西田委員代理）
東京大学大学院理学系研究科地球惑星物理学科 地震予知研究協議会議長
教授 浜野洋三
（ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰ）
文部科学省研究開発局地震・防災研究課 課長 磯谷桂介
文部科学省研究開発局地震・防災研究課 地震火山専門官 吉田秀保
文部科学省研究開発局地震・防災研究課 振興係 二瓶稔之
文部科学省研究開発局学術調査官（地震研究所） 助教授 吉田真吾
東京大学地震研究所地震予知研究協議会企画部 教授 山岡耕春
東京大学地震研究所地震予知研究協議会企画部 助教授 松澤 暢
弘前大学理工学部附属地震火山観測所 助教授 小菅正裕
北海道大学大学院理学研究科附属地震火山研究観測センター 教授 笠原 稔
独立行政法人防災科学技術研究所防災研究情報センター長 総括主任研究員 笠原敬司
気象庁地震火山部管理課 地震情報企画官 宇平幸一
気象庁地震火山部地震予知情報課 課長補佐 干場充之
国土交通省国土地理院地理地殻活動研究センター 地理地殻活動総括研究官 村上 亮
東京大学地震研究所 事務長 渡邉隆夫
東京大学地震研究所 事務長補佐 浦 邦夫
開会に先立ち、事務方が配付資料確認およびｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰ出席者の確認を行った。議長から前回議事概要(案)について、意見がある場合には会議終了までに申出ていただきたい旨の発言があった。
１．報告
（１）地震予知のための新たな観測研究計画（第2次）の推進について（資料15-1-2）
次期建議案策定の進捗状況について吉田(秀）ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰから報告があった後、平田委員から配布資料に基づき補足説明があった。
（２）大学の法人化に関する情勢について（資料15-1-3､4､）
山下所長から配布資料に基づき、説明があった。また、吉田(秀）ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰから、文部科学省が各大学と対応する際の考え方についての補足説明があった。これを受け質疑応答があった。地震予知研究協議会(予知協)の特徴（機関間の連携による研究プロジェクトの実施）を生かした対応をすることの必要性を確認した。また、様々な動き・情報があるが、いずれも流動的であるので、予知協メンバーは今後も情報交換を密にして適宜対応してゆくことが了解された。
（３）平成16年度の地震予知研究経費について
吉田（秀）ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰから説明があった。
（４）東南海・南海地震を対象とした調査観測の強化に関する計画（第一次計画）（資料15-1-5）
吉田(秀）ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰから配布資料に基づき説明があった。
（５）東南海・南海地震を対象とした調査研究 −予測精度向上のための観測研究協力掛−（資料15-1-6）
金沢委員から配布資料に基づき説明があった。
（６）拡大企画部準備会（資料15-1-7）
松沢ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰ（企画部）から拡大企画部準備会の活動について、配付資料に基づき説明があった。次期建議に対応した各部会の研究計画概要を研究者の視点から審査した。
（７）平成16年度概算要求ワーキンググループ報告（資料15-1-8）
小菅ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰから配布資料に基づき以下のような旨の報告があった。概算要求WGでは，各機関からの概算要求に対する次期計画部会準備会による評価，及び拡大企画部準備会における部会間調整案を基に審議を行い，最終調整案額を決定した。松沢ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰから設備要求については、各計画書審査当初は全体に順位を付けることを考えたが、適切な基準を設けることが困難なため、各部会の中で優先上位５に入るものと、その次に位置するものを選んだ旨の付言があった。
（８）防災研究フォーラム幹事会報告（資料15-1-9）
平田委員から配布資料に基づき説明があった。
（９）自然災害研究協議会（配布資料15-1-10）
平田委員から配布資料に基づき説明があった。大規模な突発災害に関する科学研究費補助金の申請は、地震関係は地震研の平田教授、風水害関係は京都大学防災研究所の寶教授が担当する。
２．議事
（１）平成14年度年次報告（資料15-1-11）
松澤ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰから配布資料に基づき説明があった。質疑応答の後、原案のとおり了承された。なお、配布資料の形で7月に印刷・配布する旨付言があった。
（２）平成16年度概算要求
平成16年度ワーキンググループ提案に基づき審議し、原案通り了承された。平田委員から特殊要因調の説明があった。地震予知研究協議会として決定した研究内容と金額内容に基づき、地震研究所から回答することが了承された。
（３）平成15年度の報告書について
平田委員から、本年度の報告書について説明があった。第1期5ヵ年計画の5年目にあたる本年度分の取りまとめは、当該年度の報告のみならず現建議による計画期間全体に対するまとめの報告書であることに十分留意して頂きたい旨の発言があった。また、同様なことから、地震予知研究協議会成果報告会についても、発表すべき成果の範囲と規模を大きくして実質で2日間かけること、開催日程は3月とすることが提案され了承された。開催日については、法人化の関係もあるので後日調整する旨の付言があった。なお、各委員から一般市民の参加もあるのか？といった質問については基本的なスタンスは研究成果の発表ということにした。関連学会等との連携についても検討することが了承された。
３．その他
・ 全国地震観測点分布図について
吉田（真）ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰから、地震予知研究推進センターで作成している全国地震観測点分布図が地震防災推進本部のホームページに掲載されているので各機関で確認いただきたい旨説明があった。また、来年度版作成のためのアンケートを今年中に発送するので協力いただきたい旨付言があった。平田委員から予知協のホームページにもリンクを張るとの発言があった。
・
磯谷ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰ挨拶
本日、次期建議案の大臣説明を終わらせたところである。
最近の情勢としては、宮城県沖や十勝沖など、海溝（千島海溝〜日本海溝）型巨大地震などへの対応策を進めるため、東北・北海道地区の国会議員が議員立法を視野に検討を始めている。旨発言があった。
・マグニチュードの計算方式等の変更について
気象庁宇平ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰからの概略説明の後、干場ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰから、マグニチュード計算方式と、読み取り時のフィルターの使用についての詳細説明があり、質疑応答を行った。とくに意見が無い場合にはフィルタの変更を8月1日から、新基準マグニチュードの運用を9月から開始する予定である旨付言があった。今後の地震への適応と過去の地震データの見直しも行う。各委員からは根拠のある基準によるのであれば、特に意見は無いということが了承された。
２）次回開催について
平成１５年１１月
配布資料
15-1-1 平成１4年度第3回地震予知研究協議会議事概要（案）
15-1-2 地震予知のための新たな観測研究計画(第２次)の推進について（中間報告）の概要
15-1-3 「国立大学等における基礎科学研究の推進について」
15-1-4 国立大学における全国共同利用機能の維持、発展について（要望）
15-1-5 東南海・南海地震を対象とした調査観測の強化に関する計画（第一次報告）の概要
15-1-6 「東南海・南海地震に関する調査研究 −予測精度向上のための観測研究‐」の提案について
15-1-7
拡大企画部準備会議事概要
15-1-8 平成16年度概算要求ワーキンググループ議事概要
15-1-9 防災研究フォーラム幹事会報告
15-1-10 平成15年度第1回 京都大学防災研究所自然災害研究協議会議事
15-1-11 平成14年度年次報告（項目別）（案）
その他の配布資料
・大都市大震災軽減化特別プロジェクト（I）、大都市圏地殻構造調査研究計画 平成14年度報告書