平成15年度「地震予知のための新たな観測研究計画」の概算要求事項についてのアンケート
平成13年11月27日
関係センター・施設長等の皆様
                            地震予知研究協議会
                             企画部長 平田直
「地震予知のための新たな観測研究計画の推進について」が建議され、その実施について御努力されていることと存じます。地震予知研究協議会企画部では、先に、研究の円滑かつ効率的な実施のため平成13年度、14年度の概算要求事項を調査し、大学における実施計画提案を取りまとめました。平成15年度の概算要求事項についても、同様の趣旨でアンケートを実施いたします。つきましては、御多忙中とは存じますが、貴機関での「平成15年度概算要求事項」を下記の要領でご報告いただきたく存じます。アンケートでは、本計画が5ヵ年計画であることに鑑み、平成13年度までの研究進捗状況の概要と、平成14年度の計画の概要についてもあわせてご回答いただくようになっています。

なお、平成14年1月18日(金)に開催予定の地震予知研究協議会で、平成13年度の計画実施の進捗状況が報告され、平成14年度の計画、平成15年度概算要求項目が審議されます。その後各機関において、具体的な要求書の作成に入ります。その前に、このアンケートの結果に基づき、企画部と各計画推進部会が、建議の項目ごとに調整し、各機関で作成される概算要求にその結果が反映されるようにお願い申し上げます。

また、この資料は、補正予算資料作成等の緊急の作業にも使用されます。特別の大型設備の要求等についても、課題を別立てにしてご回答くださるようにお願い申し上げます。

なお、実施計画については、本状を送付した以外の機関の研究者からの提案も、地震研究所の共同利用の一環(特定共同研究(A))として受付けます。関係の皆様への周知方についても、よろしくご配慮いただけるようお願いいたします。



以上

提出期日:平成14年1月4日(金)

提出先 :東京大学地震研究所 地震予知研究協議会企画部事務局

提出方法:以下のアンケートに答え、機関毎にまとめて、電子メールで送ってください。

送り先アドレス: shibata@eri.u-tokyo.ac.jp

電子メールが使えない場合はFAXまたは郵便で企画部事務局あてに送ってください。

FAX 03-3816-1159 (地震研究所事務室)

・形式 :下記の項目が記されていれば形式は自由。各課題ごとにA4用紙で、1〜2枚にまとめて下さい。回答例に従って簡潔にまとめて下さい。

・内容に関する問い合わせ先:平田直 
(電話03-3818-3697、e-mail:hirata@eri.u-tokyo.ac.jp)
・提出方法・形式等に関する問い合わせ先:
  東京大学地震研究所 地震予知研究協議会企画部事務局 柴田晶子
e-mail: shibata@eri.u-tokyo.ac.jp
Tel 03-5841-5712
Fax 03-5689-7234

以上


<本件送付先(敬称略)>
北大理   島村英紀
弘前大理工 田中和夫
東北大理  浜口博之
秋田大   西谷忠師
東大理   長尾敬介
東京工大理 本蔵義守
東大地震研 山下輝夫
名古屋大理 藤井直之
京大防災研 梅田康弘
鳥取大   西田良平
高地大   木村昌三
九州大理  鈴木貞臣
鹿児島大理 角田寿喜


他に、電子メールで、地震予知研究協議会のメンバーの方にはお送りしております。
なお、形式は、平成14年度概算要求事項についてのアンケートと同じです。
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/KIKAKU/14gaisan/14gaisanyokyu.htm
にアンケート結果がまとめられています。

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平成15年度「地震予知のための新たな観測研究計画」の概算要求事項についてのアンケート

(1)    課題番号 (新規の場合は,「新規」とする)

(2)    実施機関名

(3)    課題名

(4)    対応する新建議の項目

(5)「3. 具体的な課題提案の背景」の項目:
平成12年に地震予知研究協議会がまとめた、「平成12年度全体計画骨子の補足説明」
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/YOTIKYO/demo/12kenkyukeikaku/H12Plan/12final.htm
の「3. 具体的な課題提案の背景」の項目」どの項目に対応する課題かを、明記してください。もし、対応する項目が無い場合には、対応なしとしてください。

(6)   関連する建議の項目

(7)   平成13年度までの研究成果と14年度計画の概要

(8)   平成15年度の実施計画概要 (予算・人員規模を含む)

(註)
・平成15年度に概算要求する、地震予知計画経費(「事業費」)について、校費、旅費(研究員等旅費の要求がある場合には、その旨を記し)の区別を明示する。
・大型の設備費の要求がある場合にはそれらを明示してください。
・附属施設経費の支出によって実施する場合には、校費、旅費(研究員等旅費の要求がある場合には、その旨を記し)の区別を明示して書いてください。
・地震予知計画経費以外からの支出(例えば、科学研究費補助金、科学技術振興調整費等)を見込む場合には、それらも明記してください。
・他機関・グループとの共同研究の場合は、その旨明記し、さらに観測の場合には、実施予定時期と場所、参加人数概数も明記してください。

(9) 5ヶ年の到達目標に対する平成15年度の計画の位置づけ

(10) この計画の実施担当連絡者
   氏名:
   電話:
   FAX :
   e-mail:

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(1) 課題番号:  xx01

(2) 実施機関名: ○○大学理学部

(3) 課題名: ○○沖におけるプレート間カップリングの空間変化の推定

(4) 対応する新建議の項目
  1.地震発生に至る地殻活動解明のための観測研究の推進
  (1) 定常的な広域地殻活動

(5)「3. 具体的な課題提案の背景」の項目:
  (2) プレート境界におけるカップリングの時空間変化
  (2)-2. テストフィールド
  (2)-2-1. 三陸沖

(6) 関連する建議の項目
  1.(1) ア・イ・ウ,(2) ア・イ

(7) 平成13年度までの研究成果と14年度計画の概要
 平成11年度に GPS 観測点を5点増強した.この GPS 観測点と地理院のGPS観測点のデータを併合処理した結果,海溝付近でカップリングが弱いことが明らかになった.
平成12年度には,過去の巨大地震の震源過程を詳細に調べ,巨大地震で大きなすべり量が生じた領域では,現在の GPS 観測から見るとカップリングが強い領域に相当していることが判明した.平成13年度には広帯域地震観測を5点で実施した.
  平成14年度は,カップリングの強い領域と弱い領域において応力降下量に違いがあるかどうかの解析を進める.また,15年度の解析に向けて,震源再決定法の開発に着手する.

(8)   平成15年度の実施計画概要 (予算・人員規模を含む)
 平成11年度からの GPS 観測と平成13年度からの広帯域地震観測を継続し,カップリング状況の時空間変化を検証する.平成15年度は,高精度の震源再決定を行なう.
 予算規模は地震予知計画経費(「事業費」))から、校費300万円,旅費40万円.
人員規模5名.

(9)   5ヶ年の到達目標に対する平成15年度の計画の位置づけ
 5ヶ年の到達目標としては,30km スケール程度のカップリングの空間変化の推定を掲げてきた.平成11〜12年度の GPS 観測により,100km スケールの推定はほぼ達成できた.また,平成12年度の巨大地震の解析により,巨大地震の震源域については,30kmスケールでのカップリングの空間変化を推定できた.しかしながら,巨大地震の記録がない地域でのカップリングの状況を 30km スケールで推定することは困難である.
 一つの仮説として,カップリングの強い領域は応力降下量が大きいことが考えられる.もし,この仮説が正しければ,GPS や巨大地震の震源域の解析から得られたカップリングの分布と中小地震の応力降下量には相関があるはずである.この仮説の検証を平成13〜14年度に行なう予定である.この検証ができれば,巨大地震の記録がない領域においても GPS よりも詳細にカップリングの空間変化が推定できることが期待される.
  しかしながら,これまでの予備的結果として,応力降下量に地震毎の違いが認められるものの,特徴把握はできていない.これはデータの数が不十分なことと,震源決定精度が不十分なためと考えられる.そこで,平成15年度もデータの蓄積・解析に努めるとともに,それまでに応力降下量が推定された地震の震源再決定を行なう.基本的に double-difference法を用いるが,その前に3次元的構造を考慮した再決定を行ない,絶対的位置をある程度正しく求める.これに double-difference法を適用することにより,絶対位置も相対位置も精度の高い震源分布が得られると期待される.
  これにより得られた詳細な震源分布に基づく応力降下量の空間分布から,地域的特徴が把握できれば,カップリング強度の分布が詳細に得られると期待される.さらにカップリング強度に時間変化が認められれば,準備過程のための研究としても重要な意味を持つ.

(10) この計画の実施担当連絡者
氏名:○田×夫
電話:0xx-xxx-xxxx
FAX :0xx-xxx-xxxx
e-mail: xxxx@xxx.xxx.ac.jp