平成14年10月3日
東京大学地震研究所

東京大学地震研究所(山下輝夫所長)は、文部科学省が実施している「大都市大震災軽減化特別プロジェクト」の一環として、地震動(強い揺れ)の予測を行うために、「大都市圏地殻構造調査研究」(研究代表 東京大学地震研究所教授 平田 直)を、京都大学防災研究所、防災科学技術研究所などと連携して実施しており、同研究のサブテーマの一つとして、10月から、「房総半島縦断地殻構造探査」を実施します。

1. 地殻構造探査の目的
房総半島下にはフィリピン海プレートが沈み込み、陸側プレートとの境界部には、大正関東地震(1923年: M7.9)や元禄地震(1703年: M7.9〜8.2)を引き起こした震源断層が位置しています。本探査では人工震源を用いて、特に以下の事柄を明らかにするため探査を行います。
(1) フィリピン海プレート上面の形状と物性の解明
(2) 強震動伝搬の媒体となる地殻の地震波速度構造の解明
(3) プレート境界面から派生する断層や主要構造線の形状など地殻構造の解明

2. 地殻構造探査の内容
  地殻構造探査測線は、房総半島南端の野島崎沖から茨城県鹿嶋市までの、全長165kmの区間です。このうち野島崎沖の海上10 kmと千葉市土気までの85km区間は、反射法地震探査による地殻構造探査を実施します。この区間ではバイブロサイス(大型起震車)や海上からのエアガン発震による人工的な震動を地下に投射し、地下深部から反射してくる弾性波を稠密に展開した多数の受振器(地震計)により記録し、地殻の詳細なイメージングを行います。探査期間の後半には、測線全域に受振器(地震計)を50mから100m間隔で稠密に設置し、バイブロサイスや火薬による弾性波震源を用いて、マントル上部から地殻におよぶ構造を明らかにするための屈折法・広角反射法地震探査を実施します。

3. 探査スケジュール
10月上旬〜12月上旬 反射法地震探査(南端から実施し、北上)
11月中旬 屈折法・広角反射法地震探査

4. 現地説明会
 本探査の内容について、報道関係者を対象として下記の日程で、現地説明会を行います。説明会におきましては、本探査の内容についてより詳しく説明するとともに、観測器材(受振器・ケーブル・観測車)や、バイブロサイス・発震船などの発震装置についても紹介いたします。

日時 10月4日(金) 午前10時30分から
場所 千葉県白浜町 白浜町フローラルホール(〒295-0103安房郡白浜町滝口6767-1 電話0470-30-5000 http://www.awa.or.jp/home/floral/)

以上

【参考】「大都市圏地殻構造調査研究」の概要
文部科学省では、平成14年度から、「大都市大震災軽減化特別プロジェクト」を実施しています。このプロジェクトは4つの研究開発課題から構成されておりますが、「大都市圏地殻構造調査研究」はその一つです。
  地震発生源の特定が難しい関東平野南部などの大都市圏において、阪神・淡路大震災級の被害をもたらす大地震を発生させる仕組みを解明するため、大規模な地殻構造の調査研究を行い、これに基づき、高精度の地震動予測(長期評価、強震動評価)を行うための断層モデル等を構築します。
  地震調査研究推進本部の方針を踏まえ、原則として、首都圏と近畿圏を対象とした調査研究を行います。


本件に関する問い合わせ先
東京大学地震研究所 地震予知研究推進センター 助教授 佐藤比呂志
住所 113-0032 東京都文京区弥生1-1-1 東京大学地震研究所
電話 03-5841-5737  FAX 03-5689-7234
携帯電話 090-8726-7194  E-mail satow@eri.u-tokyo.ac.jp
東京大学地震研究所 地震予知研究推進センター  教授 平田 直 
住所 113-0032文京区弥生1-1-1 東京大学地震研究所
電話 03-3818-3697 E-mail hirata@eri.u-tokyo.ac.jp


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