制御震源地殻構造探査運営委員会

 メンバー

     代表    梅田 康弘    京都大学防災研究所
     委員長  佐藤 比呂志   東京大学地震研究所

            伊藤 潔      京都大学防災研究所
               
伊藤 谷生     千葉大学理学部
               
岩崎 貴哉     東京大学地震研究所
               
笠原 敬司     防災科学技術研究所
               
纐纈 一起     東京大学地震研究所
               
平田 直      東京大学地震研究所


 活動報告

1.件  名:第2回制御震源地殻構造探査運営委員会議事概要
2.日  時:平成14年11月29日(金) 10:00〜15:00
3.場  所:東京大学地震研究所 第三会議室
4.出席者:
<東京大学地震研究所>
  平田直、佐藤比呂志、岩崎貴哉、纐纈一起
<千葉大学>
  伊藤谷生
<防災科学技術研究所>
  笠原敬司
<(株)地球科学総合研究所>
  井川猛、太田陽一、大西正純、須田茂幸、小池一正
5.議  事:
(1)相模測線の構造探査について
<相模測線探査計画案の説明><地科研>
*箱根(三島〜小田原区間約31km)はターンパイク道路沿いにバイブロ発震。
*湘南(小田原〜鎌倉区間約40km)は砂浜に受振器設置、海上エアガン発震。
*屈折法・広角反射法として沼津〜小田原〜鎌倉〜金沢文庫間(約82km)に、
  DAT20台(沼津・三島間約10km)、MS2000(三島・小田原間、鎌倉・金沢文庫間)、
  GDAPSライン(小田原・鎌倉間約40km)の受振測線に対して、発震は、
     エアガン100タタキ4点(小田原、平塚、鎌倉、金沢文庫(東京湾))、
     ダイナマイト1点(伊豆長岡付近)
  を実施。このとき、特別観測域(相模川周辺)の5観測点での3成分観測も実施。
*調査は来年1月下旬〜3月上旬の約50日間(測量開始〜調査終了)を予定。
*エアガン発震(広角反射、屈折用の100タタキ、並びに湘南海岸沿いの反射法)
  は調査期間の最後に予定(荒天待機による全体工程の遅れを最小限に)。
<議論>
*沼津の発破点が長岡まで南下したため沼津・三島測線が都市部(沼津市・三島市
  から離れすぎる(纐纈)、また測線方向が南北になり構造トレンドと平行になる
  のはどうか(伊藤)==>沼津市で発破可能なのは伊豆長岡付近しかない
*砂浜での受振器設置は問題ないか(笠原)==>鳥取での実例がある。
*箱根の山(火山岩でスコリアリッチの表層)でのバイブロ発震について、透過力の
  不安がここにきて出てきた(佐藤)。いっそ箱根山を止めて、小田原〜真鶴〜熱海
  の海岸に沿った海上エアガン発震、受振は砂浜が無いので真鶴道路あるいは更に
  山側の道路を使ったらどうか(佐藤)。
*丹那断層を横断する測線は熱海から西方に山越えをして函南町に至るバイブロ測線
  としたらどうか(佐藤)
*南北方向には、水路部の海上マルティチャネルの測線があり良好な品質である。
  小田原から熱海の測線方向の議論は、水路部のデータを再解析等をして、
  使えばよいのではないか。別な測線ということで箱根山は良いと思う(笠原)。
*小田原・熱海測線と小田原・鎌倉測線との直線性が崩れるので、Long Offsetデータ
  を用いた深部反射波の重合が難しくなる。
*鎌倉・金沢文庫測線の延長線上でA5の更に東側の位置での発震も行ったほうが
  良いのではないか。(笠原)
*地科研の説明した計画で費用が積み上げられているので、これらからの大幅な
  仕様変更(追加)は、予算上難しい。
<結論と今後>
*沼津・三島の独立型観測のは拘らない(纐纈)。その代わり、特別観測域の
  観測点数を5点==>15点に増やす。
*小田原・熱海測線のFeasibility(海上エアガン発震可能性(漁協の感触)、
  受振点測線の設定可能性等)を早急に検討。次回12/12・13に再度会議を
  開いて検討。
*発破点は函南町の山中を予定。早急に場所の検討。
*A5の問題(関東地震のアスペリティ付近)は来年度の東京湾測線計画とも関連
  を考慮しつつ要検討。
*来年度は4月から予算執行できるように調整中ゆえ、来年度計画も、早急
  (年度内)につめる必要がある(平田)。
(ここで佐藤、伊藤、大西、小池、須田は地元交渉のため退席)

(2)房総測線の進行状況について
<房総測線の進行状況説明><地科研>
*バイブロ発震は終了(最終ショットは11月27日)。現在撤収中。
  12月始めに調査終了予定。
*11月中旬に実施した発破の記録の紹介。(南からMS2000(約30km),DAT(約12km),
  GDAPS(約46km),TEXAN(約70km)を紹介(SP1,SP5,SP5-1,SP11)、DATは読出し中)
*バイブロ発震記録集
<結論と今後>
*DATの読出しを早急に。読出し装置をもう一台地科研が借りることに。
*反射法、広角反射・屈折法の成果は、ともに合同学会での発表出来るよう、
  処理解析を進める。

(3)その他
*次回は、12月12日または13日を予定する。


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