3.12.5 日本列島の地震活動を予測するモデルの作成(CSEP-Japan)

地震カタログデータに基づく確率論的な予測を行うために,すでに先行して同種の研究CSEP (Collaboratory for the Study of Earthquake Predictability)を世界規模で実施しているSCEC (Southern California Earthquake Center) と連携を図り,2008年にCSEPテストセンターを立ち上げ,日本における地震発生予測検証実験を実施している.テスト領域として日本,内陸日本および関東,テストクラスとして1日,3ヶ月,1年および3年の合計12のテスト環境が実現され,提案されている地震予測モデルは160を超え,CSEPに参加している研究機関の中でも最多である.当センターでも地震活動評価に基づく新たな評価手法の開発を行っている. 2011年3月の東北地方太平洋沖地震後の地震予測においては,関東領域および日本領域において大森宇津則を適用することにより地震数の予測が高精度化されることがわかった(図3.12.5).