国際室は教授4名，准教授5名，オブザーバー（所長，事務長，人事及び研究協力担当）及び業務スタッフで構成され，ほぼ毎月定例の国際室会議を開催して運営にあたっている．海外からの研究者招聘業務は，特任専門職員2名,技術補佐員1名を置き，国際室招聘以外の研究者・留学生の招聘に関する手続き，協定に基づく共同研究や全学主催の行事への派遣，ワークショップ・サマースクール開催に関する業務を行っている．また，国際室員の佐竹教授は全学国際委員会などに部局代表として参加した．

4.2.2-1 招聘事業

外国人研究員の招聘事業は, 雇用関係を結ぶ3ヶ月以上の長期招聘（特任教授・准教授などの教員級と若手のPD級）と雇用関係を結ばない3ヶ月未満の短期招聘との2種類で構成されている．長期招聘研究員については，地震研ホームページで公募し, パンフレットを作成して国際学会で配布したりなど広く呼びかけており， 平成27年度28名、平成28年度25名、平成29年度22名の応募があった．短期招聘については，ホスト教員が応募するという所内公募としている．これらの応募者について，国際室メンバーで選考会議を開催，候補者を決定し，教授会・共同利用委員会へ推薦している． 平成28年度の外国人研究員のリストを[表4.2.1]（長期招聘者），[表4.2.2]（短期招聘者）に示す．

[表4.2.1]

[表4.2.2]

4.2.2-2　国際共同研究等の推進

今年度で第4回目となるSCECと共催のサマースクールが7 月24 日から7 月27 日に米国のLake Arrowhead Resortで開催され, 教員2名（地震研，広島大学各1名），受講生8名（地震研3名, 京都大学2名，東大理学系，東北大学，北海道大学各1名）が日本から参加した。JSTさくらサイエンスプランによるサポートを受けて, 7月3日から23日の間，北京大学3名, 国立台湾大学2名, 台湾国立中央大学, 中国科学院大学, インド工科大学, インド科学教育研究大学, ソウル大学校から各1名の計10名の大学生・院生を約3週間招聘し，共同研究を行った．前半に共通講義を行ったほか，仙台・三陸海岸への巡検（7/16－17）, ポスター発表(7/21)を行った．参加学生からのアンケート結果は, おおむね好意的であった. 戦略的パートナーシップ構築プロジェクトの一環として，チリ大学・カトリカ大学との共催により, 11月7日から11日までチリのパタゴニアにて開催された日本・チリ学術フォーラムには，研究者6名を派遣した．

イタリア国立地球物理学火山学研究所（INGV）と新たに学術交流協定を締結した．学術交流協定を締結しているフランス国立地球物理研究所（IPGP）とは、平成29年度に日本でワークショップを開催することで合意した．

4.2.2-3　国際アウトリーチ活動

国際室の長期招聘事業に関するパンフレットを印刷し，JpGU, AOGS（中国), 及びAGU（サンフランシスコ)ブースなどで配布した．

国際室のウェブサイトに，来日した研究者の紹介ページを掲載し，所内へアナウンスしている.

外国人研究者のセミナーについても，国際室のウェブサイトで紹介した。また教員・職員・学生有志で実施している英会話ランチの支援を行った．