3.5.13 地殻ダイナミクスプロジェクト:超稠密地震観測による内陸地震発生場の特徴

科研費新学術領域「地殻ダイナミクス」プロジェクトの一環として,2000年鳥取県西部地震の震源域において,他大学や,ボランティアメンバー,関連研究機関との協力により,1000点の地震計から構成される稠密地震観測網を展開した。各観測点には,上下動成分の短周期地震計を設置した。その内の800点の各観測点では,モバイルネットワークを通して,1日4回のデータ通信が実施された。2017年3月中旬から観測を開始し,1年強にわたって観測が実施された。概ねリアルタイムで収録される約720点の連続波形データに対して,自動震源決定処理を適用することで,地震活動の時空間発展のモニタリングを行った。また,複雑な断層面分布の解明や,地震波速度構造の推定,遠地地震による波動伝播,深部低周波地震活動など,に関する初期的な解析を実施した。