国際室は教授3名，准教授5名，オブザーバー（所長，事務長，人事及び研究協力担当）及び業務スタッフで構成され，ほぼ毎月定例の国際室会議を開催して運営にあたっている．海外からの研究者招聘業務は，特任専門職員2名, 技術補佐員1名を置き，国際室招聘以外の研究者・留学生の招聘に関する手続き，協定に基づく共同研究や全学主催の行事への派遣，ワークショップ・サマースクール開催に関する業務を行っている．また，国際室室長の木下教授は全学国際委員会などに部局代表として参加した．

4.2.2-1 招聘事業

外国人研究員の招聘事業は，雇用関係を結ぶ3ヶ月以上の長期招聘（特任教授・准教授などの教員級と若手のPD級）と雇用関係を結ばない3ヶ月未満の短期招聘との2種類で構成されている．長期招聘研究員については，地震研ホームページで公募し，パンフレットを作成して国際学会で配布したりなど広く呼びかけており，平成28年度25名，平成29年度22名，平成30年度32名の応募があった．短期招聘については，ホスト教員が応募するという所内公募としている．これらの応募者について，国際室メンバーで選考会議を開催，候補者を決定し，教授会・共同利用委員会へ推薦している． 平成29年度の外国人研究員のリストを[表4.2.1]（長期招聘者），[表4.2.2]（短期招聘者）に示す．

4.2.2-2　国際共同研究等の推進

2014年度まで実施していた中国科学院大学のサマースクールへの講師派遣を今年度から再開し, 6月19日から23日までの5日間, 教員2名を派遣した. 講義は合計20時間とし集中講義の形で実施した. 今年度で4回目となるJSTさくらサイエンスプランによるサポートを受けて，7月2日から22日の間，台湾国立中央大学3名, 国立台湾大学, インドネシアバンドン工科大学2名，中国科学院大学，インド工科大学，インド科学教育研究大学，韓国延世大学校, マレーシアサバ大学から各1名の計12名の大学生・院生を約3週間招聘し，滞在中, 学生たちは受入教員の指導のもとそれぞれの研究に従事した. また仙台・三陸海岸への巡検（7/15－16），ポスター発表（7/20）を行った．参加学生からのアンケート結果は，おおむね好意的であった．学術交流協定を締結しているパリ地球物理研究所（IPGP）と共催のワークショップを在日フランス大使館主催の日仏防災イベント週間（10/2－10/6）に合わせて10月3日から5日まで開催した. IPGPから研究者11名, 学生・ポスドク5名, 地震研究所から研究者16名, 学生12名が参加した. 3つのワーキンググループとポスターセッションに分かれ, 研究成果の発表と意見交換を行った. 10月2日から10月6日まで, イタリア・コルシカ島で行われた国際サマースクールに学生1名を派遣した. また, ドイツ地球科学研究センター（GFZ）と新たに学術交流協定を締結した.

4.2.2-3　国際アウトリーチ活動

国際室の長期招聘事業に関するパンフレットを印刷し，JpGU, AOGS（シンガポール), 及びAGU（ニューオリンズ）ブースなどで配布した．

国際室のウェブサイトに，来日した研究者の紹介ページを掲載し，所内へアナウンスしている．

外国人研究者のセミナーについても，国際室のウェブサイトで紹介した．また教員・職員・学生有志で実施している英会話ランチの支援を行った．