3.10.5 地球電磁気連続観測点の設置と保守

京都大学と共同で高知県宿毛市に地球電磁気連続観測点を設置し,観測を開始した.地球電磁気連続観測で得られる記録は,Magnetotelluric(MT)法による比抵抗構造調査の際に必要な遠隔参照記録として用いられるほか,近年観測例が蓄積されつつある地震時電磁場変動の研究においても重要な役割を果たす.今年度,高知県宿毛市に新設した地球電磁気観測点は,これまで宮崎県宮崎市に設置していた観測点に代わるものであり,これまでよりも電磁気ノイズが少なく高品質である.得られた電磁気観測記録は,桜島のMT構造調査,奥能登のMT構造調査における解析ですでに遠隔参照記録として用いられているほか,今後,国内外の機関がMT構造調査を実施する際に要請に応じて提供することを想定している.