3.5.8 地震活動の特徴に関する研究

 地震活動モデルの高度化を目的とし,ハイパーカミオカンデの建設にともなう世界最大級の大空洞掘削工事によって生じる応力場の時空間変化と誘発地震活動の高精度な把握を進めている.2022年9月から,高感度地震計(34台)をハイパーカミオカンデの建設サイト直上に高密度に展開し,連続波形記録の取得を継続している.取得した連続波形記録に対して,深層学習モデルを適用することで地震波の走時データの時系列を取得し,震源決定を実施した.初期解析結果によると,面状分布を示すクラスター活動が起きていたことが明らかとなり,その中では震源移動が複数回生じていたことも見出された.