宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究として、宇宙飛翔体(人工衛星等)に搭載する加速度計の開発を行っています。上空120km~400kmの大気によって衛星が受ける大気ドラッグ(抗力)を加速度計で測定し大気密度を求め、宇宙空間における大気モデルを改善します。地上の重力加速度の10-9(10億分の1)が測れる性能が必要で、地震研で開発した重力計・地震計の計測技術を応用します。
 加速度計のロケット打ち上げの振動に対する影響を評価する目的で、振動試験用の治具を製作しました。おもりを取り囲む治具の内のりに高い精度が要求されます。そこで、NC加工機(マシニングセンタ)で板材に規定の寸法の溝や段状の加工を行い、各内面の間隔が公差0.02mmで組み上がるようにしました。



左:底板の溝加工 右:組み上げられた治具


左:底板の溝と治具側板との取り付け部分。側板は内のりの公差内ではめ合わせるように縁が段状に加工されている
右:振動試験のようす