Assistant Professor
Earthquake Research Institute, The University of Tokyo
地震学では、地震計で記録された地震動波形をデータとして扱います。地震波形から、震源の断層運動に関する情報や、地球内部の構造を読み取ることができます。現在日本には、数百点に及ぶ大規模な地震観測点が常設されていますが、日本で起こる地震の多くは海の下で起こるため、海底にも地震計を設置する必要があります。東京大学地震研究所では、高品質なデータを記録できる海底地震計が、長年に渡って開発されてきました。
海底地震計の記録では、海底の堆積層や海面で多重に反射される地震波がノイズとして混入します。そのため、普通の解析手法が通用しないことが往々にしてあります。このような困難を解決するために、現代的な数学・統計学の手法を駆使して、新しい波形解析手法の研究を行っています。また、最先端の解析手法に相応しいような、新しい観測の提案も行っています。