大学院予測地球科学コース「固液共存物理化学」(2005/10-2006/3)


    武井 康子,川勝 均
    「固液複合系のダイナミクス」と題して,前半は 固液複合系の物性・ダイナミクスの系統的な扱い, 後半は 固液複合現象の実験場としての火山の地震学, を学ぶ.

    <<前半>>
    「固液複合系のミクロからマクロまで」(6回,武井担当)
    地球内部でメルトや水などの流体相が存在している領域の 弾性やレオロジーなどの基本的力学物性と, 地震波伝播や流体移動などのダイナミクスを学びます. 特に,多結晶体としての岩石が示すミクロなふるまいから, 連続体近似で取り扱えるようなマクロなふるまいまでを取り上げ, ミクロとマクロのかかわりを理解することを目指します.
    第1-2回 固液複合系の力学物性の基礎
         (ミクロな構造と物性,場の不均質,界面・粒界,など)
    第3-4回 固液複合系のダイナミクスの基礎(マクロな力学変数と運動方程式系)
    第5回   応用1 波動伝播のダイナミクス
    第6回   応用2 固液分離のダイナミクス
    
    
    <<後半>>
    「固液複合系震源論(火山地震学)」(6回,川勝担当)
    
    火山周辺で観測される様々な“不思議な”地震波形を系統的に説明する試み:
    
    火山性地震動の記述,
    火山性地震震源論(モーメントテンソル,シングルフォース震源),
    (Chouet et al 2003)
    火山性微動震源論(共鳴震源,流動震源),
    火山性地震観測論(アレイ観測,広帯域観測),など.