第3回 地震とは何か

3.1 地震とは破壊である


実験室での一軸圧縮岩石破壊実験(圧縮の方向から45度の面で破壊が起きる)

破壊面と主応力軸の関係は,剪断応力が最大になる面を評価することで決まる


圧縮実験の際の歪と応力の関係

低圧(<150MPa=1.5kbar)では,歪と応力は比例する(線型弾性)

それ以上では,塑性的な変形が進む(圧力を無くしてももとに戻らない)

さらに圧力が上がると,微小破壊が起こり,ビアダルのように横に膨らみ(ダイラタンシーという)だし,破壊に至る

この実験では 4x10^-3 の歪で破壊が起きている(地殻の歪よりは一桁以上大きい)


AEと破壊面の関係(Mogi) (図)

初め岩石のいたるところで起きていた微小破壊が,時間と共に最終破壊面に集中してくるのがわかる.

微小地震を観測することで,大地震の破壊面を予測できるのではと期待されたが,実際の地震はそう簡単ではない.