第10回 波動・振動で地球の中をみる
10.0 観測地震波形(2000年6月4日 インドネシア・スマトラ地震 Mw7.8)

以下に,こ地震によって励起された地震波を日本の観測点で記録したものを示す.
表示時間が長いものほど,長周期の振動を捕らえていることに注意.
地震発生後48時間の地震波形(日本静岡県の観測点,上下速度波形):
大きなパケットの波が何10時間にも渡って来ているのが見える.12時間周期の振動は地球の固体潮汐.

同じ記録の24時間分.上から,上下(Z)・震源から観測点の方向(R)・それと垂直な水平成分(T),の3成分:
Z,R成分は顔つきは似ているが,T成分は異なる.大きなパケット波形は表面波という波群.
表面波は,地表に沿って地球をぐるぐる回る.何週分もの波群が見えている.

6時間分: 表面波がきれいに見える

1時間分: 初めにくるのがP波,次の大きな波がS波

初めの10分ほど:

周波数スペクトル: 24時間分の波形のスペクトル.いくつもの孤立したピークが存在する.
これが地球の固有振動の周期だ(波動と振動の等価性).

同じもものだが横軸は上は対数,下は線形(単位はHz)
