10月22日カルデラと周辺の様子

警視庁ヘリコプターから午前10時頃から20分間(中田撮影)

天候:曇り(小雨混じり)。観測者:中田、高田(地質調査所)


北東からカルデラ内部-北から

  

カルデラの内部(北北東:1&2)

上のステレオ図

スオウ穴

カルデラの北側全体

阿古の沖合から神着地区の状況

(概要)

 東の風。噴煙はカルデラ縁の南側から西側部にかけて溢れ、西側に流されている。カルデラ内は水蒸気にやや満ちている。青色噴煙は西側に低く垂れこめて神津島方向へ流れている。

 カルデラ底には多くの水溜まりが新しく形成されている。元々あった池も水位が上がっているようだ。北東側で赤褐色であった水溜まりは緑色に戻った。塩素ガスが増えたせいか。北西側の小さな黒っぽい赤褐色であった小水溜まりは増水し、色が普通の赤褐色になった。底でドーム状(人によっては隆起部と呼ぶ部分)の広い小山は南東側(池側)と北側が雨で(?)侵食され、頂部の変則三角形(三日月状)の台地が残っている。特に、この部分が上昇し続けているという積極的な証拠はまだなさそう。

 カルデラ縁、海抜810mで約5分間ホバリングをしてもらう。アイセーフレーザーとクリノコンパスによる測量を複数箇所で行った。北東側池の周囲2箇所で標高約230m(誤差は+/-30m程度)。小山の頂上部で50mほど高い値がでる。北西池のそばで約240m。主火口の北付け根で約300m。1週間前と大きな変化は見られない。測定精度を上げるには伏角を正確に計らないといけない。今は5°が精度の限界。

 北側壁の新しい崩落は見られない。一昨日の雨の後はほとんど崩れていないようだ。


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