火山灰に含まれる「新鮮なガラス」化学組成の推移

山頂噴火では、毎回様々な組成の「新鮮なガラス」が得られている。量はいずれの場合の極くわずかで、頻度が比較的高いと思われる場合(7月8日および9月9日)でも2%以下。これらのうちのいずれかが今回の本質マグマ由来の可能性があるため、6月27日から9月11日までの噴出物に含まれる「新鮮なガラス」の組成を、8月18日、6月27日噴出物の全岩組成および過去歴史時代の三宅島の噴出物の全岩組成と比較した。

9月9日噴出物中に含まれたガラスの一部は、オリビン、斜長石、単斜輝石と共存し、最も未分化な組成を有していた。歴史時代の噴出物全岩組成とも近い組成をもつ。9月11日の噴出物中では、9月9日組成のガラスは観察できなかった。

(安田 敦)


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