2月2日(金) ヘリコプター:消防庁つばめ JA9980 搭乗者:大湊、山元(地調) 9:00 東京ヘリポート離陸 パイロット・クルー以外の搭乗者は我々2人のみ。 9:44 三宅島上空到着。観測開始。 高度1500m以上は雲が立ち込めており視界が極めて悪いが,それより下は良く見える (photo 1)。ガスが南〜南西方向に流れていたため,観察は火口から見て南東〜東〜 北〜北西の方角を何度か往復する形で行われた。 白い噴煙は火口内を上昇するが、火口縁をやや越える高さで勢いを失い、 1000―1500m付近の雲の底に達するかどうかというところまでしか上がらないように 見える(photo 2)。雲に入ってからは南から南西に流れている。一旦上昇した噴煙が 再び下降しているように見えることもある。青いSO2ガスは噴煙から下に垂れ下がる ように、南西の阿古方面へ流れている(photo 3)。西から南にかけての比較的広い範 囲にひろがって最大の噴気孔からは、白色の噴気が濃さを変えながら断続的に噴出し ているが、薄く見えるときは,温度が高い時に当たるのであろう。 火口底の様子は、これまでのフライトで報告されたものとほとんど変わらない。大き な水溜りが南と北にひとつづつあり、火口付近のコーンの北側に、小さな水溜りが多 数見られる。1月31日の観測時より水溜りが増えたような印象を受ける(photo 4)。 カルデラ壁は、観察できた範囲では、新鮮な面がほとんどみられず、新たな崩壊は発 生していない模様。南側のリムの亀裂は噴煙により確認できなかったが、南東側 (NHK中継所より東側)に亀裂によると見られるくぼみの列が転々と見られる(photo 5)。 10:05 観測終了。神津島に向かう。ガスが南西から西へ流れていたため、移動中の ヘリの中でも臭った。 10:17 神津島空港。ガス測定器(?)を多数積み込む。 10:23 神津発 11:18 東京ヘリポート着 大湊隆雄