2月9日(金)FLY-26 ヘリコプター:消防庁(つばめ / JA9980 ) 搭乗者:金子,濱崎(地調) 午前9時03分,東京ヘリポートを離陸.NHKの山崎さんが同乗する. 9時48分三宅島上 空到着.高度900m付近に雲の層があるものの(写真1),カルデラ内部はガスの滞留 もなくよく見える. 噴煙は白色で,南にやや押し出された後,北に流され,ひさしのようにカルデラの上 を覆う(写真2).噴煙の高度は,少なくとも1300mには達している模様(雲のため 確認できず).噴煙の量はいつもと同程度.ガスの多くは噴煙と共に流されているよ うで,山体斜面を漂うものはほとんどない. 火口内の状況もあまり変化がない.噴煙の上がっている場所も特に変化は見られない (写真3).南西側の赤黒い水溜まりと北側の緑色の水溜まりの大きさも,はとんど 変化していない.ただし,主火口の手前,南西側の水溜まりの東側に,水が溜まりは じめており,複数の小水溜まりができている(大沼状態.水は火口から流入?)(写 真4). 崩壊もあまり顕著ではないが,マウンドと南西の水溜まりの間付近のカルデラ壁が赤 く,この付近の小崩壊は続いている模様.スオウ穴の西のキレツが見られていた部分 も若干崩壊したようだ.カルデラ南側のキレツはまだ残っている. 一週道路にそって観測を行うが,新たな泥流の発生等はない.レストハウス手前の雄 山林道の崩壊は進んでいる.両車線とも完全になくなっているのが確認できる(写真 5). 10時21分観測終了. 11時07分東京ヘリポート到着. (金子) --------------------------------------- 写真1 高度900m付近に雲の層がある(北より). 写真2 噴煙は南にやや押し出された後,北に流され,ひさしのようにカルデラ上を 覆う(西より). 写真3 噴煙の上がっている場所に変化は見られない. 写真4 主火口の手前,南西側の赤黒い水溜まりの東側に,水が溜まりはじめてお り,複数の水溜まりができている. 写真5 レストハウス手前の雄山林道の崩壊は進み,両車線とも完全になくなってい るのが確認できる.