平成13年2月21日(水) 観測時間 10時01分 〜 10時24分 搭乗時間 8時59分 〜 11時57分 東ヘリ→田園調布→横浜東方→城ケ島→大島東沖→1001三宅上空観察1024→ 1037神津島空港(給油)(警視庁職員1名搭乗)1106→大島上空→城ケ島西 →横須賀港西→横浜→1157東ヘリ (警視庁 おおとり6号 JA6786 クル−3名 +(神津島から1名搭乗)) 観測者   津久井 雅志   (千葉大)   飯野       (気象庁) 天候:薄ぐもり→はれ   8時59分,東京へリポート発.東京周辺1500〜2000mの高さまでもやがか かって見にくいが,それより上は見通し良く,富士山がくっきり見えた.  三宅・湯の浜港付近10時01分ころ到着.噴煙の主軸の北東(赤場暁)方向 を避けて飛行.高度2000m(6500フィート)でカルデラ西側を南下,旋回後, カルデラ西縁に沿って北上.旋回後もう一回南下,海上に出て高度を900m (3000フィート)にさげ,カルデラ南縁〜西縁〜北縁上空を計2回観察.10時 24分スオウ穴北上空で離脱.  神津島で給油し,職員1名搭乗後,新島の西側を北上.大島西麓上空.横須 賀港西,横浜上空を通って,11時57分東京へリポート帰還. ○ 三宅島からの噴煙は白色,量は多く,高度2000〜2500mくらいまで北東 (主軸は赤場暁方向)にやや流されながらあがっている(写真1〜3).青白 いガスはその下をながれるが,立ち上る白色噴煙から落ちるように南東へも, また一部はスオウ穴に向っても拡がっている. ○ 先日の雪は七島展望台付近を除きほとんど溶けてしまった模様. ○ カルデラ底の水たまり,スオウ穴の水たまりの水量はいずれも多い(写真 4〜6). ○ カルデラ壁は特に新しい崩落による表面は露出していない(写真7). (が,前回観察した12月末よりも一層壁面の凹凸が激しくなった印象) ○ 南側カルデラ壁の外側の亀裂はまだ残っているが,内側のブロックはカ ルデラに向けてずり落ちかかっている(写真8). 番外 ○ 伊豆大島の山頂部が良く見えた.三原火口のかわいいこと!(写真9)  (津久井 雅志) 写真 1. 三宅の北5マイルから.噴煙は高度2000〜2500mくらい,北東に流れて いる. 2. 北から見たカルデラと噴煙.噴煙ガスは赤場暁方面へ 3. 新島上空からみた三宅島.北東へ噴煙がたなびいている. 4. 北から見たカルデラ底 5. 南西からみたカルデラ底 6. 西から見たカルデラ底 7. 西から見たカルデラ北壁 8. カルデラ南縁の割れ目.カルデラの内側に向ってずり下がっているブ ロックに注目. 9. 北西からみた伊豆大島.1986年の山頂火口からの溶岩,三原火口,カ ルデラがよくわかる.