平成13年2月28日(水) 観測時間 10時11分 〜 10時37分 搭乗時間 9時00分 〜 12時12分 東ヘリ900→田園調布→横浜東方→城ケ島西側→大島東沖→1011三宅上空観察1037 → 1052神津島空港(給油と警視庁職員5名交代)1125→大島上空→城ケ島西→横須 賀港西→横浜→1212東ヘリ (警視庁 おおとり6号 JA6786 クル−3名 +(神津島で5名降機,5名搭乗)) 観測者  津久井(千葉大)、飯野(気象庁) 天候:くもり   9時00分,東京へリポート発.くもり.大島の東に雲がかかっていたので,東側 を迂回して避けて三宅へ.高度を上げて三宅に接近し,湯の浜港付近(高度1800m) に10時11分ころ到着.高度2600m(8000フィート)で噴煙(主軸は北東−赤場暁 方向)の上を越えて赤場暁東沖へ,三宅上空は1000m付近に雲はかかっていたため, 高高度からの観察は諦め,高度800〜900mに降下して観察する.三池から時計回り にカルデラの周りを北まで,左旋回して時計回りに坪田まで飛行し,もう一度カルデ ラの縁に沿ってを時計回りに北まで飛行.10時37分神着上空で離脱.三宅上空の風は 235°,35ノット(15〜20m/sくらい?)とのこと.  神津島で給油し,職員5名交代後,新島の西側を北上.大島西麓.逗子,横浜上空を 通って,12時12分東京へリポート帰還. ○ 噴煙は白色,量は多く,高度1200mくらいまであがり北東(赤場暁方向)に流さ れている(写真1,2).青白いガスはその下を流れる.噴煙・ガスの高度は低いが, 濃いため,向こう側を見通すことができない(写真2). ○ カルデラ内は噴煙が充満し,強風に流されている.カルデラ内部は良く見えない (写真3,4). ○ カルデラ北西壁上部に比較的新しい(小規模)崩落による表面の露出あり(写真 5). ○ 南側カルデラ壁の外側の亀裂はまだ残っている(写真6). ○ カルデラ底北よりの水たまり,スオウ穴の水たまりの水量はいずれも多い(写真 7,5). ○ 1535年割れ目火口の標高500m付近に水たまりができはじめた(写真8). ○ スオウ穴の割れ目火口列の標高400m付近に水たまりができはじめた(写真9). いずれも火山灰の2次的な移動で火口底が目詰まりしたためか? (津久井) 写真 1. 三宅の北から.噴煙は高度1200mくらい,北東に流れている. 2. 噴煙,火山ガスを上から見る.赤場暁方面へ流れる. 3. 南山腹からみた噴煙.北東へ噴煙がたなびいている. 4. 西から見たカルデラ底.火口から出る噴煙の量は多く,カルデラの中は良く見えない. 5. カルデラ北西壁.左側に比較的新しい(小規模)崩落による赤い表面が露出している. 6. 南側カルデラ壁の外側の亀裂. 7. 南西から見たカルデラ底. 8. 1535年割れ目火口にできはじめた水溜り. 9. スオウ穴から北へのびる割れ目火口にできはじめた水溜り.