3月16日   観測時間 10時20分 〜 10時36分  搭乗時間 9時12分 〜 12時34分 (東ヘリ915→海ほたる→富津岬→城ケ島東沖→1001神津島空港(資材積込)1003→ 1018三宅中ヘリポート1020→三宅上空観察→1036三宅中ヘリポート1048→ 1100神津島(給油)1143→神津島東側→大島東→城が島東→富津岬→海ほたる→ 1231東ヘリ)                 (東京消防庁 つばめ JA9980 クル−3名(Kondoh機長),ほかに“1日消防庁職員” 山崎氏(本務NHK解説委員),東京消防庁職員(広報担当者を含む)3名,山元,津久井の 計9名) 観測者氏名   津久井雅志(千葉大)   山元 孝広(地質調査所) 天候状態   はれ→一部曇 飛行経路・高度  9時15分,東京へリポート離陸.東京は晴れ.木更津付近の煙突の煙はほぼ真上からやや 北東へ.大島を過ぎると白波が立っている.10時01分神津島空港に着陸して荷物を積み込 み,10時3分に離陸.神津島空港では強い北東風.多幸湾には船が1隻停泊中(えびね丸? はまゆう丸?).三宅の噴煙高は1000〜1200m程度と低め.ときおり,やや高くまでパル ス状に上がる.伊豆岬付近から進入し,10時18分三宅島中学ヘリポート着陸.山崎氏と東 京消防庁職員降機(伊ケ谷まで往復し,泥流被害を観察とのこと).10時20分,観測者2 名をのせて,ヘリはカルデラ観察へ.神着から,1940年・1962年火口上空を経て南山腹 へ,南山腹で左旋回してカルデラ縁に近づき,東−北から観察.北山腹で右旋回後,もう 一カルデラを右手に見て南下し,三池上空で観察終了(1往復半10分間程の観察,観察時 の飛行高度は約1000m).三宅中ヘリポート10時36分着.ローターをまわしながら,山 崎氏らの帰りを待って10時48分離陸.神津島空港で給油した後,各島の東側,城ケ島東, 観音崎,富津岬,海ほたる上空を通って12時31分着陸.34分降機. 6.観測結果 ○ 噴煙は白色で,南西側新澪池〜阿古方面になびく.高度は1000〜1200mまで.低いが 濃い.ときおり上がるのは1500mくらいか.青白いガスがその下を拡散している.写真1,2 ○ カルデラ内は大きな変化なし.カルデラ西〜北壁には新たな崩落面はみられない.写真3, 4,5,6 ○ 気象庁に報告した際に本日早朝と観測中に大きな微動があったことが知らされたが,表面 には特段の変化は現れていない. ○ 3/9に報告したカルデラ北西縁の亀裂は,1/17に川辺さんが報告したものと同じものの ようである.2ヶ月近く変化ないらしい. 写真 1 神津島上空から見た三宅島と噴煙,ガス.南西へなびく. 写真 2 三宅島南東麓から南西(レストハウス,七島展望台方面)へなびく噴煙と青白ガス をみる. 写真 3 南麓からみたカルデラ東半部. 写真 4 スオウ穴上空から見た噴煙の状況と火砕丘,南西壁.火砕丘の斜面左側が黒っぽく 見えるのは崩落物質であろう. 写真 5 カルデラ底と南西壁. 写真 6 スオウ穴上空から見たカルデラ底. (津久井 雅志)