5月18日(金)FLY-33 ヘリコプター:消防庁(ちどり JA119A) 搭乗者:金子,須藤(産総研) 午前8時52分,東京ヘリポートを離陸.クルー,火山観測者以外に4名の消防庁からの 視察者が同乗する(当初,三宅に上陸,視察する予定であったが,往路機上で中止と 決まる). 9時47分三宅島上空到着. 噴煙は海抜1400-1500m程度.最近にしては高い.弱い南西風により,北東へ流されて いる.ガスは,北東斜面を下り,島下〜赤場暁付近へ流れ込んでいる(写真1). カルデラ縁南側の亀裂(主火口の脇)は,5月10日と比べて変化なし(写真2).とい うことは,数ヶ月以上に渡って変化がないということ. 上記亀裂のやや東側(中継塔側)にも亀裂があることを確認する(写真3).以前, 山元さんが指摘した場所と同じ? カルデラ縁南東部雄山林道終点付近の亀裂では,断裂ブロックの表面に,リング状の 割れ目が幾重にも生じている(写真4).5月14日(下司観察)からは変化なし.ここ からの崩落物がカルデラ床で大きなテーラスをつくっている.亀裂は,スプーン状と いう感じではなく,真っ直ぐかなり下まで達している(写真5). カルデラ内部は,ほとんど変化がない(写真6).火口部の周辺や主火口内部にイオ ウと思われる黄色がかった物質が付着しているのが認められる(写真7).南北2つの 規模の大きい水溜まりにも変化がない. 10時08分観測終了.途中給油のために神津島による. 赤潮のためか,海(東京湾)が赤い!(写真8) 11時34分,東京ヘリポート到着. (金子) -------------------------------------------------------- (写真) 1 ガスは北東斜面を下り,島下〜赤場暁付近へ流れ込んでいる 2 カルデラ縁南側の亀裂(主火口の脇).5月10日と比べて変化なし. 3 上記亀裂のやや東側(中継塔側)の亀裂. 4 カルデラ縁南東部,雄山林道終点付近の亀裂.表面にリング状の割れ目が幾重に も生じている.5月14日からは変化なし. 5 上記亀裂からの崩落物はカルデラ床で大きなテーラスをつくっている.亀裂は, スプーン状という感じではなく,真っ直ぐかなり下まで達している 6 カルデラ内部. 7 火口部の周辺や主火口内部にイオウと思われる黄色がかった物質が付着してい る.