観測日時  13年8月10日(金) 観測時間 9時48分 〜 10時15分      搭乗時間 8時58分 〜 10時58分 (東ヘリ900→海ほたる→富津岬→房総半島洲崎西→大島東沖→0948三宅上空観察  1015→富津岬→ 海ほたる→1058東ヘリ)                  (東京消防庁 つばめ JA9980 クル−3名 Kondoh機長,および(東京?)消防 庁幹部職員2名の 視察) 観測者氏名  津久井 雅志   (千葉大)  須藤  茂    (産総研) 天候状態 曇り(東京)→大島の南〜三宅は晴れだが島部とその東方は曇り 飛行経路   9時00分,東京へリポート離陸.東京はくもり,出発前に,三宅上空低層に雲があ り,天気は下り坂で 火口の観察は難しいかも知れないとの説明.東京湾内,あちこち で赤潮発生.富津岬からヘリは500m (1500フィート)まで上昇し,雲の上に出たため 薄日がさす.大島以南は低い雲は切れ切れになるが, 大島,利島,新島は雲の中,島 の東側も雲がなびく.海はなぎ. 9時48分三宅島神着へ接近.海抜400〜1300mに雲.弱い西風で,青白い火山ガスが東 へ流れているた め,反時計周りに阿古まで飛行.旋回した後,山腹を時計周りにほぼ 3周(1周めは1300m,2,3周めは 1700m位の高度で)タツネ付近までまわる.ここで 2回左旋回して高度を落とし,海岸沿いに時計まわり に神着まで飛行して離脱.給油 なしで東ヘリに10時58分帰還. 観測事項 噴煙は雲よりも高く1500mくらいまで上昇し,ときおり最大1800m近くまで上がる.白 色,量は多い. 風が弱いためカルデラよりやや東に上昇した後,やや西へふれてのぼ り,消滅する.火山ガスは三池浜方 向へ這いおりた後,そのまま海上を東へ流れる. 雲の合間から辛うじてスオウ穴はみえる(水溜りはやや淡い緑色).カルデラ底も (1周めのみ)一瞬み えたが,変化は確認できない.上空一周めは硫黄臭を感じた. おそらくそのため2周めは高度を上げたと 思われる.  南〜西〜北の海岸沿いの観察では,特記すべきことなし.    なお,けさ有感の微動があった(と出発前に山里さんから伝えられた)が,雲のた め表面の変化は確認 できなかった. (津久井 雅志)