11月13日(月) 午前9時3分,東京ヘリポートを離陸.今回の同乗者は中野俊氏(地調). 登場したヘリは「おおぞら2号」でした(大勢のれるタイプ).途中, 伊豆大島に立ち寄った後,午前10時04分,三宅島上空に到着.観測を開始した. 観測は10時32分までのおよそ29分(!).途中神津島に立ち寄った後,帰路につく. 11時52分,東ヘリに帰還. [噴煙] 噴煙は白色.火山灰はほとんど混じっていない.今日の噴煙は村営牧場の上を かすめ通り,南に向かって流れていた.噴煙の高度はおよそ5200ft(約1700m). 青い硫酸ミストが,白い噴煙のまわりにまとわりつくように漂っていた. [カルデラ内部] カルデラ内部の地形は大きく変化していないように思われるが,山頂付近に 存在する雲と,太陽高度の低さのため,日差しがカルデラ内に届かず,詳細な 観測は行えなかった. カルデラ南東にあるメインのコーン(ひょうたん型であることを確認)は 相変わらず激しい噴気活動を行っているが,南西側にある火口列からの噴気は少ない. メインのコーンのすぐ隣にある小さい火口の周辺には,黄色い硫黄が認められる. カルデラ内にある水たまりのほとんどは赤褐色を呈するが,北西側のマウンド (隆起部)と,南側のコーンの間の低地に出来た水たまりだけは緑色を維持している. カルデラ北端には,最近生じた斜面崩落に由来する新しいテーラス堆積物が 認められる.カルデラ北側の大きな水たまりがやや縮小したように見えたが,これは 新しいテーラス堆積物が,水たまりの一部を埋め立てたためと推測される. [山麓および山腹] スオウ穴の色(ムカデの腹色)に変化はない.ただ,ややサイズが大きくなった ように見える(崖が崩れたことによる錯覚か??).村営牧場付近には,小さな 水たまりが無数に出来ており,上空から観察するとキラキラ光って見える. 今日は時間の都合上,山麓域の泥流調査は行わなかった. (大野)