12月15日(金) 三宅島火山噴火調査 観測時間 9時49分 〜 10時04分 搭乗時間 9時04分 〜 11時32分 (東ヘリ→海ほたる→富津岬→城が島東→大島東(2500フィートは気流が悪いので 1500フィートで飛行)→0949三宅上空観察 1004→ 1012御蔵島ヘリポート着陸直 後離陸→火山ガスの中を横断して→1019阿古上空 通過→1031神津島(職員2名便乗) 1033→神津島西側→式根島西側→1045新島西側→1050利島西側(ヘリポートの位置 確認)→1158大島西側→城が島東→往路の逆→1132東ヘリ)                 (東京消防庁 ひばり JA9610 クル−3名 落合機長) 観測者:津久井雅志(千葉大)、高田 亮(地質調査所) 天候:はれ  9時04分,東京消防庁装備部長を乗せて,東京へリポート発.三宅伊豆付近に9時49 分ころ到着.伊豆からスオウ穴をへて北側からカルデラを観察,三池上空で旋回し,神 着,スオウ穴付近−三池付近を往復.最高3500フィートほど.雲のため,それより上 へは上昇できない.1004離脱.御蔵島ヘリポートに寄った後→新鼻沖3〜4kmを火山 ガスの中を横断し,阿古上空から神津島へ.神津島で消防庁職員2名を乗せた後,各島 の西側を飛行(津久井は左側座席!).消防庁装備部長は各島の災害状況の説明を受け ながら,ヘリポート,港湾の状況,位置を視察.1132東京へリポート帰還.  大島を過ぎてから三宅が見える.北東から東の風(60°),4〜5m/sとのこと.噴 煙は勢い良く,風が弱いためか,高度2500〜3000メートルまで真上に上昇したのち東 へなびく.噴煙は白色.しかし,青白いガスは拡散しつつも南側(新澪〜富賀)に低下 しつつなびいていた(御蔵からの飛行で青白ガスを横断したが,弱い硫黄臭があるの み).なお,けさ微動の振幅が一時的に大きかったとのこと.  三宅中ヘリポートを確認し,上空をスオウ穴に向けて上昇(3500フィート),カル デラに接近,雲のかげになっているが,かえってカルデラ内は見易い.全般を見渡すに は低いので上昇を要求したが,雲のため不可.カルデラ内の火口は良く観察でき,大き な変化はないように見える.スオウ穴西側の崩落は比較的新しく,黒いスコリアが見え た.このためか,カルデラ内北側の水たまりは若干小さくなり,色が暗緑色に変化した ように見える.高田さんがレーザー測距で火口底の深さの測定を試みたが,この目的に は飛行高度が高すぎて失敗.観測者同士と,パイロットの呼吸があっていなかった(反 省).  12/13の飛行で,大島さんから坪田方向に降灰の疑いが指摘され,確認を求められて いた.坪田上空を高度400m??でみた限り,坪田小・中学校体育館?の青い屋根はあ ざやかな色に見え,道路のセンターラインも良く見えるなど,降灰を積極的に示す事実 は確認できなかった. (津久井雅志)