14年1月15日(火) 三宅島火山噴火調査 観測時間 10時04分 〜 10時28分 搭乗時間 9時02分 〜 14時30分 東ヘリ906→横浜東→大島東沖→1002三宅中ヘリポート1004→三宅上空観察1037→1054 新島空港(給油・昼食)1230→三宅上空→COSPEC観測→1332三宅中ヘリポート1333→大 島東沖−横須賀VOR→横浜西→丸子橋→1425東ヘリ (警視庁 おおとり4号(SA365N) JA9648  クル−3名)  観測者   中堀 (気象庁)   高田(産総研)   津久井(千葉大)   大久保(東大震研:重力斑−島内作業)   天候:晴〜薄曇り コース  9時06分,東京へリポート離陸.東京は晴だが,視程5km以下,良くない.いつもの警視庁 コース.高度2000フィートで南下.視程悪く,10km先の大島は見えない.静かだった海上 も大島以南では白波がたつ.三宅島の海抜400〜800m程度の高さにはもやのような雲がで て,山頂部分視界きかない.西〜南西風のため噴煙,ガスは三池浜〜ひょうたん山方向へ流れ る. 10時02分三宅中ヘリポート着陸,大久保さん降機.  離陸後,高度200mで海岸にそって反時計周りに西〜南へ,大路池で反転し,時計周りに西 〜北へ,北山腹で旋回して高度1400mまで上昇.時計周りに,噴煙の上を飛んで東〜南へ, 大路池上空で反転し,三池を経て美茂井上空で火口観測終了(10時37分).新島まで飛んで 給油と昼食. 12時30分,機長左右交代し,新島空港から西へ向かい滑走離陸.12時42分湯の浜港上空 1400mから進入し,再度火口観測を試みるも,やはり噴煙(海抜1100〜1200m)と雲に阻 まれて観測できない.時計周りに新澪池まで飛んで反転し,高度をさげつつ三池まで飛行.噴 煙南端に沿って東進,噴煙火口からの距離5〜10マイル,高度130mでCOSPEC観測を行う. 13時26分観測終了.三宅中ヘリポートに寄って,14時25分東京へリポート帰投. ○ 噴煙の様子   海抜400〜800mは雲がかかっている.白色噴煙はこれを突き抜け海抜1100〜1200mまで 上昇,断続した塊状になって東〜東北東(三池浜〜ひょうたん山方向)へ流れる.島の東端あ たりで消散.火山ガスは噴煙の下を風下に延々流れる.  COSPEC観測時,ガスの風下では臭いを感じた. ○ カルデラ壁,カルデラ底  本日未明に空振をともなう振幅の大きな微動が2回発生したとのことだが,雲のため,カル デラ内の様子は全く観測できなかった. (津久井 雅志) 写真1 北東海上からみた三宅島と噴煙,ガスの様子.かすんで視程よくない. 写真2 大路池南方海上から空港方面みる.噴煙は三池浜方面に流れる. 写真3 東山腹高度1400m位から東側をみる.噴煙,ガスが三池浜とひょうたん山の方向に流 れる.白色噴煙は島の東端付近で消滅しているようにみえる. 写真4 北山腹高度1400mから東側へ流れる噴煙,ガスをみる. 写真5 東側噴煙の上からカルデラ方向を見る.火口の観察はできなかった. 写真6 神着の貯水池,砂防ダム建設の様子. 貯水池はほとんど灰,泥で埋まっている.