2002年1月23日(木) 観測ヘリコプター:警視庁おおとり2号 観測者:吉本,宮城(産総研),尾台,川崎(気象庁,COSPEC) 観測時間:10時07分 〜 10時33分(火口観測),      12時55分 〜 13時38分(COSPEC観測), 搭乗時間:09時07分 〜 14時24分 天候:晴れ,西の風 10-15m/s, 9:00 集合 9:07 東京へリポート離陸.宮城氏(産総研),尾台氏,川崎氏(気象庁),大久保氏 (地震研,重力班)クルー4名. 9:48 大島上空通過 11:21 三宅中学着陸,大久保氏降機,すぐに離陸,火口観測開始 噴煙の様子:噴煙は強い西風のため火口壁からすぐに東方にたなびいていた(写真1). 噴煙の色は白色.噴煙の高度は海抜1000m程度.COSPEC観測時は海抜1300m程度.12 時56分ごろヘリ内にて現地から情報により三池付近で降灰があったとの報告を受けた が,その時点でのヘリから見た噴煙の色は白色であった.COSPEC観測時はかなり強い 硫黄臭を感じた.青いガスは噴煙と共にたなびき,20km以上先まで流れているのが確認 できた(写真2).前回(11/21)の時よりガスが濃いように感じた. カルデラ・火口の状況:強風のためガスが滞留しており,カルデラ内は肉眼でかすかに 見える程度であった(写真3).1/22の降雨のせいで火口底の池の水量が少し増えていた (写真4).カルデラ壁の新たな崩壊やカルデラ縁の新たな亀裂は共に確認できなかった (写真5,6,7,8).同乗の宮城さんの話では西側の噴気列の噴気量が多かった.気象 庁の赤外カメラでは火口の温度が236℃であった. 10:33 観測終了. 10:47 新島着陸.給油,昼食 12:37 新島離陸. 12:55 COSPEC観測 13:28 三宅中学着陸,大久保氏搭乗,すぐに離陸 14:24 東京へリポート着陸. (吉本充宏) (写真) 1.南側から見た噴煙の様子.強風のため上昇できずに東方にたなびいている. 2.南側から見た噴煙とガスの様子.ガスは遠方までたなびいている 3.火口の様子. 4.火口底の池.1月22日の降雨の影響で1月18日より水位が少し増えている. 5.亀裂の様子1,変化なし. 6.亀裂の様子2,変化なし. 7.亀裂の様子3,変化なし. 8.亀裂の様子4,変化なし.