2002年4月30日(火) 観測ヘリコプター:海上保安庁わかわし 観測者:吉本,下司(産総研)中堀,滝沢(気象庁,COSPEC)小山(都庁) 観測時間:10時53分 〜 11時55分(火口観測), 搭乗時間:09時48分 〜 12時40分 天候:曇り,南西から南の風 8m/s, 9:00 集合 9:48 羽田基地離陸.中堀,滝沢(気象庁),古屋氏(地震研,重力班)クルー5名. 10:45 三宅中学着陸,古屋氏降機 10:48 三宅中学離陸,COSPEC観測準備するがバッテリー不調のため観測中止 11:10 火口観測開始,カルデラ縁上空3000ft付近で5回観察を行った. 噴煙の様子:噴煙は白色で,高度は1000m程度(写真1).白色噴煙の量は少なく感じた.噴煙及び青 白色のガスは北東に流れていた.観測後半風向きが南に変わったため噴煙はスオウ穴の方へ流れた.白 色噴煙は島内上空で消滅し,青白いガスのみが海上遠方にただよっていた. 火口の状況:噴煙は主に主火口内の南側からでており,主火口内北側の噴煙の量は少なく,青白いガス はここから噴出しているように見える(写真2).また主火口の西側の噴気列からも気象庁の赤外カメラ では火口の温度が250℃であった. カルデラ壁及び内部の状況:カルデラ内部の池は北,中央,南西の3つ確認,4月5日のフライト (金子氏)時点で赤褐色であった北側の池は黄褐色になった.(写真3,4).カルデラ壁の新しい 崩壊やカルデラ縁の新しい亀裂は共に確認できなかった.これまであった亀裂も崩壊せずに残って いる(写真5,6,7). 11:50 火口観測終了 11:55 三宅中学着陸,古屋氏搭乗,すぐに離陸 12:40 羽田基地着陸 (吉本充宏) (写真) 1.南方から見た噴煙の様子.白色噴煙は島内で消滅している. 2.主火口の様子.主に南側から白色噴煙が出ている. 3.カルデラ内部の様子.北,中央,南西の池.4月5日のフライト(金子氏)時点で赤褐色であった 北側の池は黄褐色になった. 4.西側の噴気列と南西の池. 5.主火口西側の亀裂の様子,変化なし. 6.南側の亀裂,変化なし. 7.スオウ穴西側の亀裂,変化なし. 8.南側のカルデラ壁.