2002年10月16日(水) 観測ヘリコプター:海上保安庁わかわしJA6805 観測者:吉本,川辺(産総研),中堀(気象庁,COSPEC) 観測時間:11時08分 〜 12時05分(火口観測), 搭乗時間:10時07分 〜 15時42分 天候:晴れ,3500ftでは西の風 17m/s,300ftでは西の風 12m/s 10:07 羽田基地離陸.川辺(産総研),中堀・他1名(気象庁),松本氏(地震研,重力班),保安庁1 名,クルー5名. 10:52 三宅中学着陸,松本氏降機,COSPEC観測の準備 10:58 三宅中学離陸 11:08 COSPEC観測開始.観測は火口から5mile,高度100mで3回行った.風下ではSO2のかすかにおい を感じた. 11:45 火口観測開始 噴煙の様子:噴煙は白色で,高度はカルデラリムから100-150m程度(写真1).白色噴煙の量は少ない. 断続的にプリュームがあがっていた.強風のため,噴煙の勢いが強いときにはカルデラの東にたなびいていた が,噴煙に勢いがないときはカルデラ内を滞留していた. 火口の状況:青灰色ガス・白色噴煙の噴出は少ない.青灰色のガスは主に主火口北側から出ているように見え る(写真2).白色噴煙の噴出量は一定でなかった.気象庁の赤外カメラでは火口の温度が264℃であった. 主火口北側に水たまりが見える(写真3). カルデラ壁及び内部の状況:カルデラ壁の小さな崩壊が見られるが,大きな崩壊,亀裂共には確認できなかっ た(写真5).スオウ穴西側の部分は少し崩れたようである(写真6). その他:気象庁のガス観測点の太陽電池は台風のため壊されていた(写真7). 12:05 観測終了 12:25 新島着,給油・昼食 13:51 新島離陸 14:03 三宅中学着陸,古屋氏搭乗,すぐに離陸 途中,保安庁の方々が大島に座礁した車運搬船の油流出状況の調査を行う(写真6). 15:42 羽田基地着陸 (吉本充宏) (写真) 1.西5マイルから見た三宅島. 2.主火口の様子.主に南側・北側の両方から白色噴煙が出ている.量は少ない.ガスは北側からでているよ うに見えた. 3.主火口北側拡大写真.主火口北側内に水たまりを確認. 4.カルデラ内部の様子.複数の池が確認できる. 5.南西カルデラ壁 6.スオウ穴西側. 7.気象庁のガス観測点. 8.大島に座礁した車運搬船.