2003年3月4日(火) ヘリコプター:消防庁 (立川) 搭乗者:金子,須藤(産総研),古屋(重力測定)      宮下,飯野(気象庁) 9時10分 立川防災施設集合. 9時37分 離陸. 10時26分 三宅空港着陸.        古屋さん降機.重力測定へ. 10時30分 離陸,火口観測へ. 10時50分 火口観測終了.新島へ. 11時6分 新島到着.       気象庁チームによるCOSPEC観測の間,空港で待機. 15時10分 離陸.帰路へ. 16時09分 立川防災施設到着. (噴煙) 噴煙は高度800−900m程度で,南東に流されている(写真1).量が少なく勢いがな い.強風のため,立ち昇ってすぐに水平に流されるが,カルデラリムを数100m離れた 付近で見えなくなってしまう.ガスも南東方向に流されているが,淡い(写真2). (カルデラ内部) ごく小さいものを除けば,カルデラ底に6つの水溜りが認められる(写真3).雨の ためかすべて濁っている.テーラスも少しずつ拡大している.スオウ穴方向からの堆 積物が,水溜り手前で三角州様の地形つくっているが,細粒物質のみからなるため か,表面が平滑で白っぽく目立つ. (主火口) 火口の手前側(南側)は噴煙のため見ることはできないが,逆に奥側(北側)はよ く見える(写真4).火口はほぼ垂直の穴になっており,付近のカルデラ壁には水平 に重なった多数の溶岩層が認められる(写真5). (カルデラ璧) 大きな変化はないが,昨年9月と比べると,カルデラ壁の崩壊が徐々に進行し,カル デラリムが確実に後退している. 写真 1.噴煙は高度800−900m程度で,南東に流されている.(南西より) 2.噴煙は,強風のため立ち昇ってすぐに水平に流されるが,カルデラリムを数100m 程離れた付近で見えなくなってしまう.ガスも南東方向に流されているが,全体に淡 い.(南西より) 3.カルデラ底には,ごく小さいものを除けば,6つの水溜りが認められる.(北西 より) 4.火口付近.壁はほぼ垂直. 5.火口の南側の壁は,水平に重なった多数の溶岩層が認められる. (金子隆之)