8月12日(火) 今回の同乗者は中堀さん,宮下さん(以上,気象庁)の2名. 搭乗したヘリは警視庁航空隊の「おおとり3号」.天候は曇り時々雨. [行程] 午前9時27分に東京へリポートを離陸.三宅島に向かう. 10時30分,三宅島が見えたが,標高500m程度まで雲に覆われており,火口観測は 不可能.また,島全体に霞がかかっており,視程が悪いため,山腹の状況も 確認できなかった.そのため,神着付近から時計回りに島の海岸線沿いを低空で 一周した後,新島に向かった. 新島で昼食・給油後,再び三宅島に向かい,ガス観測を行った.この時も天候は 改善しなかった.ガス観測が終了した13時29分に帰途につく.14時23分,東京 へリポートに帰還した.丁寧なフライトを遂行して頂いたクルーの皆様に 篤く御礼申し上げます. [ガス] 島の北東域でガス臭を感じた.しかし視程不良のため,硫酸ミストは確認 できなかった. [山麓] 8/7-8にかけて本州を通過した台風10号による集中豪雨を考慮し,規模の大きな 泥流・土石流の発生状況に注目して観察を行った.海岸沿いを観察した限りでは, 海にまで到達するような規模の大きな泥流や土石流は発生しなかったらしい. ただし,太路池西の谷の中には,完成した砂防ダムの流路に若干の堆砂が認められ, 若干の出水があったようである. (大野希一)