9月19日(火) ヘリコプター:東京消防庁(ひばり) 搭乗者:中田,金子 午前9時0分,東京ヘリポートを離陸.9時37分,三宅島が見える.ヘイズが多く見通しは 良くないものの,島には雲は全くかかっていない.噴煙は13〜15日に比べると少なく, 最高点は海抜1200〜1500m程度,北東に向って流れている.噴煙の色は白く,火山灰は ほとんど含まれていない.火口内,南端にある火口(2つ)から,噴煙が盛んに上がって いる.コーンの東端と火口壁の境界から弱い噴気が上がっているが,昨日見られた南東側 の火口壁からの噴煙の発生は見られない.コーンの西側からも噴気が盛んに上がってい る.この付近は南北に割れ目が何本か発達している.火口底は,コーンの部分を除くとほ ぼ平坦.北部(スオウ穴の下)に長径数100メートルの水溜まりがある.これは緑色を呈 するが,スオウ穴に溜まった水は赤褐色に変わっている(昨日から?).火口のサイズは ほとんど変化していない.飛行高度が800〜900m程度と低いため,火口内の詳細を知る ことはできない.この後,高度を下げ,一週道路に沿って回る.15日に見られたような島 にかかる青いもや(ガス)は,天候の違いのためか,ほとんど見えない.赤場暁では,泥 流が道路上に溢れていることが確認される.週末の台風による風雨のためか,建物に付着 した8月29日の火山灰も洗い流され,きれいになっている(神着付近).10時5分観測終 了,東京へ引き返す.10時56分,東京ヘリポート着.(文責 金子) 追記:撮影した写真から見積もった結果,火口底の深さは,スオウ穴南側の縁(標高 640m)から約450m,現在の最高点である北側ピーク(標高750m)から約550mの深さ にある(海抜190m). (金子)