T. Koyaguchi (1987) Magma mixing in a squeezed conduit. Earth Planet. Sci. Lett., 84: 339-344.<8: 313-323.

T. Koyaguchi and S. Blake (1989) The dynamics of magma mixing in a rising magma batch. Bull. Volcanol., 52: 127-137.

マグマが上昇する際に火道が変形することがマグマの上昇途中の混合を促進することを流体実験によって示した.この実験によって,小規模な噴火の噴出物において異種のマグマの混合がより効率的におこなわれているという事実を説明することに成功した.その結果,混合を促進する力のバランスは流動に伴う粘性力が異なるマグマの間で働く浮力に打ち勝つことであることをしめし,従来提唱されていた乱流による混合と本質的にことなる混合メカニズムの存在を示唆した.また小規模な噴火においてはマグマ溜りそのものが上昇し混合が進行するという点で大規模な噴火をもたらすマグマ供給ー噴出複雑系とまったく異なるトポロジー(幾何学的関係)をもつことをしめした.


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