T. Koyaguchi, M. A. Hallworth, H. E. Huppert and R. S. J. Sparks (1990) Sedimentation of particle from a convecting fluid. Nature 343: 447-450.

T. Koyaguchi, M. A. Hallworth and H. E. Huppert (1993) An experimental study on the effects of phenocrysts on convection in magmas. Jour. Volcanol. Geotherm. Res., 55: 15-32.


活発に熱対流する流体中に粒子が分散しているしている場合粒子の存在が熱対流の運動に影響をあたえるモードが存在することを,水槽流体実験によって示した.対流のパターンは粒子と流体の総密度が粒子の存在によって増加する効果と温度差による流体の密度差の競合関係によって決定されることが分かった.また,粒子の沈降が重力の方向に一致するという性質によって,上面からの冷却による対流と下面からの加熱による対流とでは結果として生じる運動パターンや系の熱的進化のパターンに差異がでることが示された.これらの現象は,結晶を含むマグマや高温火山灰を含む噴煙の複雑な挙動の原因となりうることが示唆された.


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