文学術第2号
平成10年8月5日
内閣総理大臣
文部大臣
通商産業大臣 殿
運輸大臣
郵政大臣
建設大臣
測地学審議会会長
古 在 由 秀
第6次火山噴火予知計画の推進について(建議)
測地学審議会は,昭和48年以来,これまで5次にわたり火山噴火予知の推進に関する計画を建議してまいりました。第5次火山噴火予知計画(平成5〜10年度)は本年度をもって終了することとなっております。この間,関係者の不断の努力により,これらの計画は順次実施に移され,我が国の火山噴火予知研究は着実に進展するとともに,火山噴火予知体制も整備されてきました。
その一方で,平成7年11月には九重山において水蒸気爆発が発生し,岩手山においては現在活動が活発化しており,火山噴火予知に対する社会的要請はますます高まっています。
本審議会は昨年6月に,これまでの計画の進捗状況について総括的な評価を行いました。
その評価を踏まえ,昨年9月以来,今後の火山噴火予知の推進方策について審議を行った結果,引き続き火山噴火予知計画を推進することが必要と認め,別紙のとおり,今後5年間(平成11〜15年度)の計画を取りまとめました。本計画は,火山の活動度や防災の観点から監視観測や常時観測機能を高め,関係機関の連携を強化することにより,噴火予知を一層高度化するとともに,火山観測研究を強化し,火山噴火予知高度化のための基礎研究を推進しようとするものです。
ついては,本計画の趣旨を御理解の上,その実施に必要な最善の措置が講ぜられるよう文部省組織令(昭和59年政令第227号)第70条第1項の規定により建議します。
[備 考] (建議先)内閣総理大臣,文部大臣,通商産業大臣,運輸大臣,
郵政大臣,建設大臣
(要望先)大蔵大臣
(連絡先)科学技術庁長官,国土庁長官