センター概要

沿革

2010年4月1日に、地震研究所の改組に合わせて、部局内附属施設として新設されました。

組織と運営体制

東京大学の全学支援による教員ポストと、地震研究所の教員・研究員ポストにより採用した研究者と、理学系研究科の教授が兼任教員とが、本センターの主要メンバーとして在籍しています。センターには、以下の2分野(2講座相当)が設置され、研究活動を進めています。

  1. 素粒子検出デバイス分野:
  2. ラジオグラフィー解析分野

 センター設立の経緯から、地震研究所と東京大学大学院理学系研究科とが、センター運営会議の場で重要事項を審議し、センターの運営にあたっています。

研究内容

宇宙線に含まれるミューオンやニュートリノなどの高エネルギー素粒子を用いて、火山・断層・全地球などさまざまな固体地球内部の透視画像を作成し、地震学・火山学に新たな 観測窓を開ける研究を進めています。宇宙線ミュオンの検出センサーには、原子核乾板を利用する方式と、シンチレータ(発光体)とを用いる方法があります。図1(原理)図2(浅間山、原子核乾板)図3(薩摩硫黄島;シンチレータ)
参考: "あとみん"によるミューオンラジオグラフィによる薩摩硫黄島内部構造観測の記事

素粒子検出デバイス分野では、宇宙線検出技術の高度化の研究を行っています。具体的には、原子核乾板およびシンチレータの2つの方式について、低雑音・高感度・省電力・小型・堅牢などの実現を目指しています。これにより、実験室仕様の宇宙線検出センサーを、電力のない野外での観測や、狭い縦坑内での設置が容易になるものと期待されています。

ラジオグラフィー解析分野では、宇宙線によって得られる平面画像と他の地球物理学的手法とを組み合わせて、地球内部の3次元的な構造とその変化を求める研究をしています。

センター運営会議メンバー(2010年4月1日現在)

運営委員会 メンバー

名  前
身  分
平田 直
(HIRATA Naoshi)
地震研究所長・教授
山形 俊男
(YAMAGATA Toshio)
理学系研究科長・教授
相原 博昭
(AIHARA Hiroaki)
理学系研究科 副研究科長・教授
早野龍五※
(HAYANO Ryugo)
理学系研究科 物理学専攻長・教授
大久保 修平
(OKUBO Shuhei)
地震研究所・教授

※ 理学系研究科長の代理として指名された運営委員