ACCESS
ENGLISH

研究活動

「想定外」をなくすには、様々な地震シナリオに対応した科学的想定が望まれています。
LsETDでは、理工学の連携強化とシミュレーションの構造化をキーワードとして、巨大地震・津波と災害の予測シミュレーションを行うことで、この科学的想定を具体化していきます。

経験ベースの予測から計算ベースの科学的想定へ

巨大地震・津波の災害予測の現状と未来

これまでの地震被害の予測は、経験ベースによる解析です。都市を細かいエリアに分け、過去のデータの統計解析によって各エリアでの地震動と被害を予測していました。他に手法がなかったものの、信頼度は決して最高の水準ではありませんでした。LsETDがめざす新しい手法は、その計算プロセスが全く異なり、信頼度は飛躍的に高まります。地震・津波の物理過程のシミュレーションとともに、都市内の構造物1棟ごとの応答解析シミュレーションを行ったうえで、災害の状況を計算するからです。
計算科学の進歩を最大限に活用するこの計算ベースの予測は、高い科学的合理性を持ち、有用性が大きく向上した防災情報となることが期待されています。

理工学の連携強化

HPCによる巨大地震・津波と災害の予測シミュレーション

これまでの理工学研究の連携は、理学と工学における分野間の情報が一方向でした。このため個々の成果やその蓄積を活かしきれていませんでした。
大規模計算を可能とするHPC(High Performance Computing)を利用したシミュレーションを実現することで、地震予測・津波予測・災害予測の連携が強化されます。これがシミュレーションを基盤とした理工学の連携強化です。そして包括的な情報が双方向に伝達されるようになります。
また、先端的なシミュレーションの全国展開や、大規模計算を介した地震・津波と災害に関する理工教育、社会科学との連携にも取り組んでいきます。さらには包括的情報を活かした理工学の連携強化は、長年の課題とされてきた観測と計算、実験と計算の融合も促進します。

シミュレーション研究の構造化

高精度災害評価作成の具体的仕組みの構築

シミュレーション研究は、プログラム開発とモデル構築を行う手法開発と、地震と災害の想定を行う地域シミュレーションに大別されます。これまでは各大学が双方を独自に実施してきましたが、計算技術の進歩に追随しながら手法を更新することは多大な労力を要し、地域シミュレーションとの両立は困難でした。LsETDが手法開発を、各大学が地域シミュレーションを主に担当することで、双方の更新が可能となります。