東京大学地震研究所
2008年7月24日 岩手県沿岸北部の地震 |
[Last updated 2008.10.29]
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2008年7月24日00:26、岩手県沿岸北部を震源とするMj6.8(気象庁)(USGS:Mw6.8)の地震が発生しました。このページでは随時情報を更新してまいります。
【更新情報】
- 『揺れの広がり方』のページをリンクしました(2008.7.24)
- 概要を書き足しました(2008.7.24)
- 地震活動を書き足しました(2008.7.24)
- CMT解析結果を掲載しました(2008.7.25)
【暫定情報】
- スラブ内地震であると考えられ、詳細について現在調査中。
- 太平洋プレート内の深発地震であるため、揺れの範囲が広くなったと考えられる。
【概要】
USGSなどの自動決定による発震機構が,東西方向に伸張軸を持つ正断層型であ ること、震源の深さが108km(気象庁)と深いことから,太平洋プレートに見える二重深発地震面のうち深い方の面において,プレートの沈み込み方向に引っ張りの力(ダウンディップエクステンション;
down-dip-extension)を受けて発生した地震と考えら れる。
東北地方の下に沈み込む太平洋プレートでは、地震分布が厚さ30km程度の薄い二つの層(プレートの上面近くの層と中心近くの層)に分かれ、これを二重深
発地震面という。上面の地震は沈み込む方向に圧縮の力(ダウンディップコン プレッション; down-dip-compression),下面では沈み込む方向に引っ張りの力により発生することが知られている。
参考: 日本付近で発生する地震のタイプ
【この地域の地震活動】
- 過去1年間の岩手沿岸北部地域の地震活動(Mj > 1.0)
震源メカニズムの投影は紙面に垂直な方向。今回の地震が沈み込む方向に伸張軸を持つ、ダウンディップエクステンション型
のメカニズムであることが分かる。
【揺れの広がり方】
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【CMT解析】
GRiD_MTによるCMT解の再解析結果

リンク