火山岩に関する研究

 

個々の火山における噴火様式とマグマの化学組成の変遷は,活動的火山で将来起こりうる噴火の様式を予測する上で重要な情報である.また,マントルに由来するマグマは最初に述べたように地球内部のマントルの情報を秘めている.このような情報の解読をめざして,種々の火山地域の岩石に関する研究をおこなってきた.これまで対象とした火山の主なものは伊豆大島火山とインドのデカン洪水玄武岩台地であり,地質学的調査や岩石学的研究を行ってきた.また,大洋中央海嶺のマグマティズムも興味の対象であり,インド洋中央海嶺,南大西洋中央海嶺のマグマに着目している.

最近特に重点的に研究を進めているのが富士火山である.富士火山がなぜ10万年もの間,分化した玄武岩マグマしか噴出しなかったのか,1707年の宝永噴火が玄武岩マグマの噴火としては異常に爆発的であったのはなぜかなどを中心に研究を行っている.

 

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