岩石の記載と反射電子線像


海底には4つのクレーター地形があり、それぞれから試料を採取した。クレーター間で試料の外見に差違は見られなかった。

採取された岩石は無斑晶質の玄武岩。

斑晶として、明確な累帯構造を持つ斜長石(数十μ以上〜1mm大)と輝石(数十μ以下)、および10ミクロン程度の磁鉄鉱を持つ。


反射電子線像

A: Crater Bから採取した礫(写真の横巾は2mm)

B: 同、右上部の拡大(写真の横巾は400μ)

C: Crater Aから採取した礫(写真の横巾は2mm)

D: 同、中央やや右部の拡大(写真の横巾は400μ)

写真において、灰色の短冊型の結晶は斜長石。これとは別にやや大きめで明確な累帯構造をもつ斜長石もある(写真B 中央)
白く輝いて見える結晶は磁鉄鉱(各写真に数個程度)。
写真BとDとでは写真の輝度を変えている。輝石はメルト部分とほとんど同じ輝度をもつので、写真B上では判読しにくいが、写真D上では、斜長石よりも明るく磁鉄鉱よりも暗い粒子として識別可能。

発泡度は試料によって、また、試料内部の場所によって大きく異なる。発泡度の低い部分の石基には清澄なガラスが保持されているが、発泡度の高い部分の石基は斜長石と輝石の微結晶でおおわれている。

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