こうした親マグマに斜長石が濃集したと考えれば、8/18噴出物の組成は説明可能である。実際、上述の仮想的親マグマに15%の斜長石を加えると、考慮したすべての元素について8/18噴出物の組成を再現することができる。この仮想的親マグマの組成は1983年型マグマとはかなり異なった組成を持っている。
8/18噴出物を斜長石が濃集したマグマと考える場合、親マグマの組成が1983年型マグマとは異なることから、6月下旬に活動した1983年型マグマを押し退けて新たによりMgOに富んだマグマが上昇して来たというシナリオになる。