2.12.8 国際共同研究

2009-2011年度に,地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)プロジェクト 「インドネシアにおける地震火山の総合防災策」を実施した.本プロジェクトは 日本・インドネシア両国から200名以上の研究者が参加し,地震・火山噴火に関す る理学的研究,工学的・人文社会学的研究・防災教育,これらの連携を図り研究 成果を行政に生かすための6グループからなる.本プロジェクトの代表機関として, 全体の調整や両国での研究集会などを開催したほか,2010年メンタワイ島津波の 直後に学際的な緊急調査を実施し,津波地震の実態・住民や自治体の対応などを 調査した.また,「国際緊急共同研究・調査支援プログラム(J-RAPID)」の一環 として,インドネシア研究者と共に,岩手県山田町と宮城県石巻市において東日 本大震災の津波避難の実態調査を行った.これらのフォローアップ研究として, 2012年スマトラ北部西方沖の地震(Mw 8.6)の際のバンダアチェにおける10万人 規模の避難行動を調査した(図18).

インドとの二国間共同研究「自然災害の減災と復旧のための情報ネットワークに 関する研究」(研究代表機関 慶応大学)では,災害科学系研究部門,地球計測 系研究部門の研究者とともに,強震動,GPS,建物センサーの3つのサブグループ からなる地震災害軽減グループとして活動しており,インド地球物理学研究所 NGRI,インド工科大学カンプール校IIT-K,インド情報技術大学ハイデラバード校 IIIT-Hなどの研究者と共同研究を行っている.